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ECBのマリオ・ドラギ総裁〔PHOTO〕gettyimages

 2月14日、日銀は資産買入れ枠を10兆円増やす追加の金融緩和策を実施し、世界的な金融緩和の流れに乗った。日銀の予想外の金融緩和策の実施がきっかけになったこともあり、為替市場では円高傾向に歯止めが掛かりつつある。追加緩和策の効果が顕在化した一つの例と言えるだろう。輸出企業にとっては、大きなメリットがあるはずだ。

 それにしても、主要国はこぞって金融緩和策を実施している。それは、あたかも世界的な金融緩和合戦の様相を呈している。自国経済を下支えするために、積極的な金融緩和策を実施しなければならない状況に追い込まれているのだが、これだけ多くの資金を供給し続けると、いずれ、貨幣価値が大きく低下してインフレになることが懸念される。今は、先行きのインフレ懸念よりも、足元の景気下支えが優先ということなのだが、どこかでその"つけ"を払うことになりそうな気がする。

欧米諸国の金融緩和の流れに乗った日銀

 世界的な不動産バブルの後始末に追われているユーロ圏諸国や米国では、民間企業や国のバランスシート調整のためにかなり思い切った金融緩和策を実施している。米国は2度にわたる量的緩和策(Quantitative Easing)を実施した。QE2(量的緩和策第2弾)では、6000億ドルのドル紙幣を印刷して市中に供給した。

 一方、ユーロ圏でもECB(ユーロ・セントラル・バンク)は、昨年12月21日、期間3年で金利1%の資金を4981億ユーロ(約50兆円)供給した。昨年末にかけて、ユーロ圏の金融機関の信用不安が表面化し、一部の金融機関の資金繰りが悪化したことに対応する政策だった。この思い切った政策によって、懸念された金融機関も昨年末を乗り切ることができた。金融市場では、その政策を実行したECBのマリオ・ドラギ総裁になぞらえて、"ドラギマジック"と呼ぶ向きもある。

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