経済の死角

全国民必読資産家は海外逃亡!?あなたの預金、財産に課税します これがいま噂の「資産課税」の全貌だ

2012年02月27日(月) 週刊現代
週刊現代
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 莫大な国の借金はそう簡単に返済できない。消費税を10%に上げても到底足りない。では1500兆円もある庶民の資産に課税したらどうか。そんなおぞましい話が、日本の中枢で語られ始めた。

骨董品、生命保険にも課税する

「現金、宝石などを隠す者は徹底調査し、脱税する者はこれを起訴せよ」

 東京国税局管内の税務署から資産税係長が集まった会議でのこと。訓話に立った総司令部の男はこのように発破をかけた。

 宅地、家屋、預貯金だけでなく、書画・骨董品、保有株式や生命保険契約---あらゆるものを捕捉して税をかける「資産課税」。

 その税率は、「500万円超には0・5%」「1000万円超には1%」「2000万円超には2%」「5000万円超には3%」とされ、その徴収にあたっては各地から最も優秀な税務署員を集めるほどの力の入れようだった。

 1950年、まだ日本がアメリカの占領下にあった時のことである。GHQの要請によって招聘された米国のシャウプ博士を中心とする使節団が「世界で最も優れた税制」を目指して作り上げたシャウプ税制の発足を間近に控え、その後の日本税制の土台となる一大税制改正が進行中だった。

「富の集中排除」を謳うシャウプ税制において、中でも重きを置かれたのが〝正味資産課税〟なるものだったのである。

 成果は着実に上がった。この税の〝納税者ランキング〟トップ10には、松下幸之助、住友財閥の創業家である住友吉左衛門、ブリヂストンの創業者である石橋正二郎など巨額の個人資産を持つ顔ぶれが揃った。錚々たる資産家が並ぶこの〝リスト〟こそ、富の偏在をきちんと捕捉したという確たる証拠とされた。

 あれから約60年---。日本の税制はいよいよどん詰まりになっている。「3大税」と言われる消費税、所得税、法人税のうち、もっともとりやすい消費税をターゲットに増税が目論まれているが、これも焼け石に水。1000兆円規模までに膨れ上がった財政赤字は5%程度の消費税増税では到底返済不能。年金も底をつき、消費税17%とする試算が公表されている。

 そしていま再び資産課税が復活、「平成のシャウプ税制」が断行されるとの話が永田町や霞が関で語られ始めた。すでに不気味な動きも始まっている。

相続税、固定資産税は大増税

 たとえば資産課税の代表格とされる相続税。実は政府が大増税することを決めている。

「24年度の税制大綱には載っていないので気づいていない人もいるかもしれませんが、政府の方針は23年度に決定されており、これが来年度から実施される可能性が濃厚です。

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