政治政策
維新の会に年金改革を期待する
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 橋下徹大阪市長が率いる維新の会が、かつての坂本龍馬の船中八策にちなんで八つの政策を並べた基本政策を発表した。当初は「船中八策」と報じられていたが、この頃は「維新八策」と呼んでいるようなので、以下では「維新八策」と表記する。

 維新八策は、まだ正式な文書として全文が発表されたものが存在しない。以下では、新聞などの報道に加えて、橋下氏のツイッターでの投稿などを参考として、主に年金政策について論じてみたい。

 維新八策の詳細がどのように決まり、橋下氏をはじめとする維新の会の人々が今後これをどうように扱うつもりなのかは、今の時点では分からない。そして、維新八策は、年金政策についてだけ述べたものではないが、ここで述べられている政策の中で筆者が最も注目するのは年金を中心とする社会保障制度の大がかりな改革構想だ。

 推測するに、維新の会としては、「首相公選」や「参院廃止」のように、意見として主張することは十分あり得ても、既存政党とは簡単に合意できない政策は、維新の会が求める地方分権の推進などとセットにして、厳密な合意の条件とするつもりはないのではなかろうか。

 イメージ戦略の上で、現段階では、「過激だ」と反発されるくらいが丁度良い。「参院廃止」、「首相公選」などをことさら取り上げて声高に批判する人は「過剰反応(で愚か)」ないし、少なくとも「古く」見える。また、維新八策に既存政党が簡単には合意できない政策が含まれることは、今後彼らと是々非々で連携したり対立したりする関係を作る上で好都合だ。

 一方、民主党、自民党共に支持率の上がらない現状をみると、次の総選挙が今年ないし来年に行われることになった場合、両党共に維新の会との連携を目指す可能性が大きいし、選挙後にも、民・自何れかの勝者が単独では過半数を持つことが出来ず、維新の会と政策協定を結んだ連立政権を作る可能性が大きい。

 この際に、「八策丸呑み」に拘らずに、現実的に合意可能なものを突きつけることによって、維新の会は、政策目的の幾つかを本当に実現出来る可能性がある。