経済の死角

検証ルポ 液状化の街・浦安住民から訴えられた三井不動産の「責任」

2012年02月19日(日) フライデー
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(上)住宅地内の駐車場は傾き、段差が生じてしまった。アスファルトや砂で対応しているが、駐車は難しそうだ
(左下)敷地内の私道は、1年近くが経過した現在も異様に波打っている。見つめ続けると頭が痛くなってくる光景
(右下)液状化による地盤沈下で歪な力が加わったコンクリート塀には、長く深い亀裂が走り、鉄骨が見えている〔PHOTO〕蓮尾真司(以下同)

 駐車場が傾き、道路は波打ち、身体に異常が---。住民32人が大手デベロッパーを相手に7億円の損害賠償請求を起こした。土地改良をしなかったせいなのか、そして大震災の「疵」は防ぎようがなかったのか

「地震直後、自宅の庭から泥水が噴き出したんです。18cmほどの深さがあったと思います。通気口の上まで溜まりました」

 千葉県浦安市入船地区の分譲住宅地、「パークシティタウンハウスⅢ」に住む上野智さん(72)は、自宅の外壁に開いた通気口を指さしながら、こう振り返った。

自宅の庭が液状化した際に、水が来た高さを示す上野智さん。今回の訴訟で、原告団に名を連ねている

 昨年3月11日の東日本大震災で、震度5強の揺れに見舞われた千葉県浦安市。液状化した地面に自転車が呑み込まれ、マンホールが1mも隆起した映像を、衝撃とともに憶えている方も多いだろう。

 その浦安市の一角、70戸の住宅が建ち並ぶ分譲住宅の住民、32人がデベロッパーである三井不動産(本社・東京都中央区)に対し、損害賠償請求を起こした。請求総額は7億500万円を超える。訴状は三井不動産の不備を次のように指摘する。

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