経済の死角

人口8000万人、うち3000万人が老人の国になるニッポン
客がいない! 商売が成り立たない!人口激減社会有名企業はこう考える

2012年02月17日(金)
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 大アンケートを実施! 鉄道、コンビニ、デパート、食品、銀行、NHK、ホテル、新聞業、学校、病院、不動産業者ほか「存廃の危機」

 人が減ることの恐ろしさを、まだ日本人は分かっていない。わずかこの20年ほどで1割、1200万人もの人間が消える。何もしなければ、市場も当然1割縮むだろう。この縮小スパイラルがずっと続いていく。

GDPが200兆円分消える

※国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」より作成

「少子高齢化社会は内需が期待できない、また労働力も減っていく。結果的に内需もなくなるという悪循環になる。そのため直接的な影響はないにせよ、オールジャパンで考えた時に内需の落ちていく社会になれば、我々の需要も落ちるという結果になる」(JFEホールディングス)

「人口減少が加速すれば、家庭用のお客さま数が減少する可能性がある。それにともない、家庭用だけではなく、業務用・工業用のエネルギー需要が減少する可能性がある」(大阪ガス)

「当社は映画・演劇・不動産経営の3つの事業を柱としており、いずれもその売り上げのほとんどは国内であるため、将来起こると予想される人口減少は頭の痛い問題だ」(東宝)

 こんな企業の悲鳴が聞こえてくるが、人口減少と市場の大縮小という運命から逃れる術はない。

 国立社会保障・人口問題研究所の推計によれば、これから50年で日本の人口は4000万人以上減る。わかりやすくいえば、1年ごとに新潟市レベルの巨大都市が消えていく「人口激減時代」が幕開けした。しかも消えるのは働き盛りの若者や中年ばかりで、ニッポンは「8人中3人が老人」という人口構成の国になる(左ページ表参照)。

 先週号で詳報した通り、人口激減でニッポンは年金カットや医療費の自己負担の増大など、社会保障が崩壊する危機に瀕しているが、もっと大変なのが企業である。1億2000万人が8000万人になれば単純に市場は4分の3に縮む。しかも年金をもらえない老人だらけで、購買力はグンと落ちる。要するにモノが売れないから、〝商売上がったり〟になる企業が続出するのだ。

 いまから4年前にはみずほ信託、日産自動車、三井不動産、東芝、旭化成、万有製薬など有力企業の経営幹部が委員として参加、社団法人・日本経済調査協議会のもとで『人口減少時代の企業経営』と題されたレポートをまとめている。2004年をピークにして人口減少が始まった実態に「大きな戦争も疫病もない状態での人口減少は、人類にとって初めての経験」と危機感を露にし、日本企業がどうすれば人口激減社会を生き残れるかを約2年間かけて調査・作成した一大レポートである。

 その内容は衝撃的だ。

「市場は縮小し、それに対応する供給力も減退する。もし労働生産性の上昇がなければ、日本のGDPは2025年には16%、2050年には42%も減少する。GDPが4割も縮小する日本は、日本企業にとっても悪夢である」

 当時のGDPは500兆円ほどだから、200兆円もGDPが消えてなくなる計算になる。

 レポートは企業・業界の将来の姿を予測、「余暇需要は減少し、消費者に支持されないレジャー産業は衰退する」といった厳しい文面も書き連ねられていた。

 さらに取材を進めると、人口が激減したときの日本の未来図が詳細に見えてきた。

 すでに過疎化が進んだ地方都市では続々とローカル線が廃線になっているが、今後は「都心部での廃線」が始まる。

「人口激減社会では大都市でも郊外から人が消える。そのため鉄道会社は採算をとるために電車の本数を減らし、終着駅を都心寄りに近づける可能性もある。いまは町田方面まで走っている小田急線が、成城学園前止まりになるかもしれない。すると電車が届かない沿線の土地には誰も住まなくなり、最終的には廃線化するしかない。郊外に街を作り、学校を建て、住民を都心に運ぶ足として収益を稼いできたモデルはもう成り立たない」(セゾン投信代表の中野晴啓氏)

 デパートも消えてなくなる。将来まったく違った「箱」と化す運命にある。

「企業はオフィススペースを簡素化し、パソコンを使って自宅で仕事をするスタイルが推奨されるようになる。これで街から人が消える。一方で消費者はインターネット通販を見比べて、最も安い価格を提示する会社からモノを買うようになる。百貨店は〝展示ルーム〟となり入場料を取る。お客はそこで実物に触りながら、スマートフォンで買い物をするのが未来の消費の姿です」(政策研究大学院大学特任教授の橋本久義氏)

 新聞、テレビなどのメディア業界も厳しい。

「人口減少が進めば購読者や視聴者が減り、企業の数も激減するから広告収入はほとんど入らない。広告が減ればページ数も減るので、新聞は10ページくらいになってしまうかもしれない。高齢者が増えると深夜放送を見る人が減るので、テレビの深夜番組もなくなる。NHKも事業収入の9割を受信料でまかなっているが、世帯人口が2015年にピークを迎えるので、ジリ貧になる。全国紙は2社、民放キー局は3局くらいに集約されるでしょう」(証券アナリストの植木靖男氏)

学校も病院も次々に閉鎖

 金融業界も同様だ。銀行・保険は大手に集約。証券会社も直近3年間ですでに30社ほどが消えた。残ったところも、まもなく中国資本による「買収」が始まる。

「金融機関は総じて厳しい。人口減少が進めば株価も下がり、日経平均が半値以下になっている可能性もある。市場が成長して初めて成り立つ証券会社などは当然、やっていけなくなる。地銀などは統廃合され、メガバンクもどうなるかわからない。中国の金融機関がメガバンクや大手証券を呑みこむ可能性もあるでしょう」(みずほ総研シニアエコノミストの山本康雄氏)

 ここでまた一つ、衝撃的なデータを紹介しよう。

 静岡大学名誉教授の土居英二氏が直近の人口推計データをもとに、「50年後に日本の消費市場」がどれほど縮小しているか、市場別に試算したものである。

 市場が半減すると試算されたのが「教育市場」。将来の大学は「高齢者の憩いの場」になる。

「多くの私立学校が閉鎖し、校舎が高齢者のためのスペースに変わる。閉鎖された学校はおそらく老人ホームになり、学校の運動場ではゲートボールやグランドゴルフが行われるようになる」(前出・植木氏)

 続いて4割減と試算されたのが「外食市場」「交通・通信市場」、3割減となるのは「住宅市場」「菓子市場」「調理食品市場」「飲料市場」「洋服市場」である。

 住宅市場については2010年末に国交相の諮問機関に提出された『国土の長期展望に向けた検討の方向性について』なるレポートでも、2050年に「所有者不明な土地が増加」「居住地域の2割が無居住化」と予測され、「このレポートの読者が全国各地で家や土地の投げ売りを始めるのではないか」と不動産業者の間で話題となった。外食市場ではファミレス業界が人口減少がもたらすライフスタイルの変化に耐えきれず、すでに店舗数を減らし始めている。

 両業界は「じわじわと消えてなくなる運命」にある。

「最近は都心部に高齢者向けの超高層マンションが増えてきたが、都心部の容積率が上がると、土地の価値がどんどん下がることになる。不動産開発とは安く仕入れた土地に付加価値をつけて高く売るビジネスなのに、逆転してしまっている。そもそも人口が増えることで成長してきた業界なので、今後拡大するのは不可能だ」(前出・中野氏)

「ファミレスは3世代家族や子どものいる核家族をターゲットとして生まれたが、そのような世帯は全体の4割を切るまで減ったと見られる。代わりに増えたのが単身者や独居老人で、ファミリーを対象にした形態やメニューではやっていけない。すでに衰退期に入った業態といえる」(元青森大学教授で現代社会研究所所長の古田隆彦氏)

 一方で「原宿の竹下通りが巣鴨の地蔵通りのように老人で溢れ、銀座では若者にはめったに出会わない。街角には老人サロンができ、高齢者のたまり場になる」(信州大学教授の真壁昭夫氏)ような超高齢化社会にあって、介護、病院などは潤う事業といわれる。だが、現実はそう簡単ではない。

「今後は孫一人が最高で6人の両親と祖父母を養う家庭も出てくる。その頃には年金も減額されており、余暇に回すカネもない孫が多額の介護・医療費を払えるとは思えないから、業界の成長は限定的だろう」(上武大学教授の田中秀臣氏)

 さらに総務省現役官僚によれば、「すでに全国の公立病院のうち約6割が赤字。いまもらっている補助金は財政難で減らされる可能性があるから、小さい病院からバタバタと消えていく可能性もある」と、医療難民が大量発生する事態さえ危惧されている。いったい、この国はどこまで堕ちてしまうのか。

 食べない、飲まない、移動しない、家を買わない、オシャレをしない……。見えてきたのは、質素に地味に暮らすしかない国民の姿だ。裏を返せば、企業にとってはそれだけ客がいなくなり、商売ができなくなる。では企業はどのような対策を考えているのか。

 まずは鉄道業界の声を聞いてみよう。

「首都圏エリアでは、東北縦貫線の整備などにより、東京圏鉄道ネットワークを磨く。また女性の社会進出支援に向け駅型保育園等の整備を進めるなど、沿線価値を向上させる。東北・信越エリアでは新幹線ネットワークの拡大や、地域と連携した観光開発を進めることで、交流人口の増加や地域振興に努めていく。全エリア共通して旅行商品や情報発信を強化することで、訪日外国人の鉄道利用の拡大に取り組む」(JR東日本)

「若い世代の人口流入を促す取り組みや人口動態にあった新しいニーズを取り込んだサービスの提供を模索する」(京王電鉄)

「現在、複々線化事業を推進し、鉄道の利便性のさらなる向上を目指しているほか、保育所や学童保育事業を展開し、暮らしやすく魅力のある沿線づくりに努めている」(小田急電鉄)

「顧客の繋ぎとめ」と同時に「新規顧客開拓」を進めていく作戦だ。

 だが首都圏でもまもなく人口のピークを迎える。すでに人口減少が始まった近畿圏では利用客の減少にあわせて運転本数を削減する鉄道会社も出てきた。企業努力で人口減少=利用客減少を止めるのは容易でない。今後は関東圏でも「運転停止」が続出する事態は避けられないだろう。

企業努力には限界がある

 金融業界はどうか。メガバンク3社に共通するのは「サービスの細分化」と「積極的な海外展開」だ。

「老後に備えた資産形成に対するニーズの拡大が見込まれる。また、世代間、地方→都心への地域間の資産移転が加速する大相続時代を控えてお客さまの相続に対する関心が高まりつつある中、資産承継や事業承継に関わるニーズへのアプローチが一段と重要性を増す。法人のお客さまに関しても海外事業展開を積極化させる企業が増加しており、海外事業資金の借り入れなどの拡大が期待できる」(三井住友フィナンシャルグループ)

「銀行・信託・証券機能をフルラインで有する強みを最大限に活かし、コンサルティング機能の更なる充実や、金融ニーズ・ライフステージにより的確に対応した商品の開発、より利便性の高いチャネルネットワークの整備などを通じて、引き続き大きな変化に対応していきたい」(みずほフィナンシャルグループ)

「お客様のニーズの構造的な変化を的確に把握したうえで、これまで以上にきめ細やかな商品・サービスの提供に努めていきたい。同時に、成長期待の高い海外市場に対して積極的に展開することで、持続的な企業価値の拡大を目指していく」(三菱東京UFJ銀行)
損保、証券両社は「新規市場の開拓」に活路を見出そうとする。

「国内保険事業の持続的な成長に向けて、『超保険』(世帯単位で補償の漏れやダブりがないかといったコンサルティングをベースとする生損保一体型保険)の販売を拡充するなど、サービス・品質の向上を図るとともに、新たなマーケットの創出、例えば『ちょいのり保険』(1日単位で携帯電話による加入が可能な自動車保険)や『メディカルKitラヴ』(引受条件緩和型の医療保険)などを展開中」(東京海上日動火災保険)

「証券会社の枠にとらわれない新しいフィールドで、革新的な事業を創出している。たとえば、アグリビジネスを通じた地域貢献、小水力発電の普及、産学連携による地域経済の活性化のサポートを行っていることなどがそれに当たる」(野村ホールディングス)

 とはいえ儲け頭だった投資信託の販売は頭打ちで、高齢者の預金引き出しも始まっている。頼みの海外事業でも証券会社が赤字を垂れ流している。要はすでに対策は打たれてきたが、ことごとくうまくいっていないのが現実。これが今後、急に好転するはずがない。行く末は良くて業界再編、前述したような中国資本による買収もあり得る。

 メディア業界では「高齢者シフト」「子どもシフト」が加速する。

「受信料は、世帯ごとに負担していただいており、今後人口の減少に伴って世帯数が少なくなれば、負担していただく対象が減少することになる。現在、生活保護世帯などを対象に受信料の全額免除を行っているが、高齢化が進めばそうした世帯が増加することが考えられ、受信料収入への影響が懸念される。今後も受信料制度に対する国民の理解を促進し、受信料の公平負担を徹底する努力を続けていく」(NHK)

「少子高齢化、人口の減少に伴い、右肩上がりで新聞の部数を増やしていくことが難しい時代に入ったことは事実。一方で、ゆとりのある活動的な、あるいはインターネットなどデジタル技術を使いこなす高齢者の方がますます増えていく時代を迎えている。こうした方々のニーズを探りながら、『紙もデジタルも』発展・充実させるハイブリッド型メディアへの進化を目指している」(朝日新聞社)

「魅力ある新聞づくりによる、人口減を補って余りある読者数の獲得。特に子ども・若者対策は重要と考えており、電子媒体の開発はもちろん、毎日小学生新聞に『15歳のニュース まいがく』を付属させて中学生以上の読者層の開拓を目指すなど、若い人が新聞の愛読者になってもらえるよう努めている」(毎日新聞社)

 だが新聞は'10年度まで6年連続で広告費が減少、発行部数も7年連続で減っている。テレビも似たようなもので、ゴールデンタイムでも視聴率10%台前半の番組がずらりと並ぶ。客がすでに〝退出〟しているのだから、付け焼き刃の対策でV字回復する楽観シナリオは見えない。

優秀な人材が確保できなくなる

 食品業界は「新商品開発」と「海外進出」を急ぐ。

「従来のメインユーザーである、独身・若者男性向けの商品以外にも、カロリーを大幅にカットした『カップヌードルライト』など女性や高齢者にも適した商品を開発することで、新たな食シーンを開拓している」(日清食品ホールディングス)

「主力ブランド『アサヒスーパードライ』の強化に努めるほか、『アサヒドライゼロ』など新しい提案を続けるとともに、成長が期待できるアジア・オセアニア市場を中心に事業に取り組んでいる」(アサヒビール)

「50~60代の女性は自分にあった〝ちょっといいもの〟を選ぶ〝こだわり消費〟の世代。そうしたシニア女性層のニーズに応え、飲みきりサイズの250ml缶でアルコール度数低め、国産果実の産地のみならず果樹園にまでこだわった新ブランドを提案する」(サントリーホールディングス)

「海外展開やM&A・事業提携、新たな食品事業での展開など、先行投資を行っており、2016年の経営改革達成に向けた取り組みを開始している」(サッポロホールディングス)

 次の4社は業界こそ違えど、向いている方向は同じ。「人材の確保」を喫緊の課題として取り組んでいる。

「国内の人材確保が難しくなるため、グローバル採用を拡大、育児や介護をしながら仕事ができる環境作りも整備している」(東芝)

「『育児を行う従業員が、さらに成長意欲をもってモチベーション高く仕事に取り組める仕組みづくり』『育児が阻害要因となり、退職や本来の能力が発揮できないような状況を回避する仕組みづくり』の2つを育児支援制度のポリシーとして掲げ、すでに制度導入・環境整備を積極的に行っている」(ソフトバンク)

「理数系の人材が絶対数の減少によって不足することが予想されるため、弊社では問題意識をもって『リスーピア』という子どもたちが理数の面白さを体感できる施設を作っている」(パナソニック)

「好不況の状況にかかわらず安定的な採用を実施しており、今後も安定的な雇用を継続していく」(東レ)

 食品メーカーも電機メーカーも、すでにモノ作り力で新興国勢に負けている。人材育成を急いでも、「労働人口の減少を補うために企業は高齢者の雇用を持続するが、組織の新陳代謝が起きにくくなり、イノベーションの可能性が縮まり、企業の競争力がさらに落ちる」(元経済産業省で東京財団上席研究員の石川和男氏)との指摘もある。世界市場で「連戦連敗」すれば、ノックダウン。市場退出を余儀なくされる企業が出てくるだろう。

 内需型と言われる旅行、ホテル、不動産、外食、携帯、大学はどうか。

「現在弊社が進めているグローバル戦略では、海外の人を別の海外に運ぶ(たとえばオーストラリア人をハワイ旅行に連れて行く)事業を推進しており、将来的には、日本人・外国人の区別なく事業を進める可能性がある」(JTB)

「影響としては婚礼ビジネスの減少、主顧客層の高齢化(現在50~70代が中心)が考えられ、これらに対して2006年に当ホテルで結婚披露宴を行った方々を対象にした顧客組織を立ち上げ、結婚式を機にその後の人生を通じてお客様とホテルがお付き合いしていく関係をご提案。この組織を通じた婚礼のご紹介も期待している」(帝国ホテル)

「人口が減ればその分一人あたりの居住面積が増える。そうすれば一人があちこちに住居(別荘など)をもてるようになる。平日は都心でビジネスライフを、週末には郊外でのんびり過ごすマルチハビテーションライフ(多角的な住まい方)という豊かな人生のお手伝いをするために今後もマンション事業を広くアピールしていく」(アパグループ)

「六本木ヒルズに代表される私どもの理念やノウハウは海外から高い評価を受けており、当社自身の海外展開についても積極的に展開している。一方で、日本経済復興のもと国際競争に生き残るには、世界から人、モノ、金、知恵、情報が集まる場と都市が必要。グローバル企業やグローバルプレイヤーを東京に集めること、それにふさわしい場を東京につくることが当社の使命である」(森ビル)

「落ち着いたBGMやカラーリング、シート配置など高齢者の好む雰囲気作りに気を配っている。高齢者向けのメニュー作りとしてステーキなどはなるべくやわらかい部位を使用、早起きの高齢者向けに早朝時間帯専用のメニュー開発にも注力する」(すかいらーく)
「アライアンス企業との協業により新たな価値・市場を創造し、グローバル展開もさらに推進していくことで、トラヒック収入のみならず新領域における収益の拡大を図る。モバイル通信事業を中心に、コマース、メディア・コンテンツ、金融・決済といったモバイルとのシナジー効果の高い様々な事業領域において、新たな価値・市場の創出を推進していく」(NTTドコモ)

「少子高齢化社会においても、優れた教育・研究を通じて社会への貢献を果たすことが本学の第一義の役割だ」(早稲田大学)

「理念」に立ち返る企業、新たな市場に打って出る企業など対応は様々だ。

生き残れるのはわずか

 超強気の姿勢を見せたのがコンビニ業界だ。

「欲しいものが、欲しい時に、欲しい数量だけ手に入る、近くて便利なコンビニにとってはむしろ追い風になる」(ファミリーマート)

「人口は減少しているが、高齢者夫婦や単身者世帯、共働き世帯は増加している。また小売店舗数をはじめ様々なサービス拠点が減少して遠くまで買い物にいけないなど、日々のお買い物に不便を感じている方が増加していること等を背景に、我々の店舗が果たす役割は今後さらに大きくなると想定している」(セブン&アイ・ホールディングス)

「これまでコンビニエンスストアは20~40代の男性が主要なお客様だったが、最近は主婦やシニアの方々のご来店がたいへん増えている。スーパーまで買い物に行くことが困難になった方や、働く女性が増え、帰宅途中に手軽に買い物を済ませたいという方が増えたことが要因と考えている。今後、主婦・シニアの方のご利用は更に増えるものと考えている」(ローソン)

 超少子高齢化社会に勝機を見出しているのだ。

 ただ、人口減少社会では当然「重税化」が進み、さらに財布の紐がかたく締められる。
しかも「もし増税できないとしたら、財政が破綻し、1ドル=300円くらいの円安になるから日本は超インフレになる」(前出・山本氏)。いずれにしてもモノが売れない。それが人口激減社会の現実だ。

 すべての企業を巻き込んで、生き残りをかけた「最後の闘い」が、いま、始まった。生き残れるのは、ほんのわずかだ。


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