経済の死角

ビジネスマン必読 矢崎総業だけじゃない アメリカで裁判になるとこんなにひどい目にあう 罰金100億、200億は当たり前、
その後に消費者の集団訴訟が襲いかかる

2012年02月17日(金) 週刊現代
週刊現代
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ワシントンにある米司法省。アメリカ全土の司法をつかさどる〔PHOTO〕gettyimages

 郷に入っては郷に従えという言葉があるが、ものには限度がある。何百億の罰金を取られたあと、米国中の消費者から訴えられたら・・・・・・。訴訟大国・アメリカでのビジネスは一歩間違えば地獄なのだ。

一緒にゴルフをしただけで

 法と正義の国アメリカ。ただしその正義は、主にアメリカの利益を守るために発動し、利益を損なう行為をした人間には「厳罰」という名の牙をむく。

 米司法省のシャリス・ポーゼン次官補代理(独禁法担当)は、本誌の取材にこう言い放った。

「我々のサプライヤー(商品供給者)に対するメッセージは次の通りだ。価格カルテルにかかわる者は、我々はFBIの力を借りて殲滅する。もし役員がかかわっていれば高い罰金を科し、その人間を刑務所にぶち込む」

 日本では新聞各紙の扱いも小さく、あまり話題になっていないが、1月30日の米司法省の発表は衝撃的なものだった。

〈日本の自動車部品メーカーの矢崎総業(本社・東京)ほか数社は、10年にわたりワイヤーハーネス(自動車内の電気系統をつなぐ専用の電線)の価格カルテルに関与していたと認めた。

 反トラスト法違反によって、矢崎総業には4億7000万ドル(約360億円)の罰金が科される。不正にかかわった矢崎の幹部4人には15ヵ月~2年間の禁錮刑(作業義務のない刑務所拘置)が科される〉

 反トラスト法とは、日本で言う独禁法だ。メーカー各社で談合して製品の価格を決めるカルテルは、法の名こそ違えど世界中で禁止されている。

 しかし、360億円という罰金額にも驚くし、独禁法違反で刑務所にぶち込まれるという話は日本では聞いたことがない。

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