フェイスブックのIPO(新規株式公開)=構造変化の加速期待
フェイスブックのCEO(最高経営責任者)であるマーク・ザッカーバーグ氏〔PHOTO〕gettyimages

 注目のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)最大手のフェイスブックは、最大で時価総額1000億ドル(約7兆7000億円)が見込まれる新規株式発行を申請した。いよいよIPOを実施するようだ。実際にIPOを実行すると、フェイスブックはプライベート企業から公開企業(パブリックカンパニー)になる。

 フェイスブックの昨年の売上高は約37億ドル、純利益は約10億ドルと既に大型企業の規模に達している。これだけ大きな企業が今まで上場していなかった主な理由は、「上場する必要がなかった」ということだろう。同社が資金調達をしたいと思えば、まったく支障はなく好きなだけの金額を集められる。また、企業の名前は世界中に知れ渡っている。つまり、公開企業の担っていなくても、何も不自由がないのである。それにも拘わらず、フェイスブックが上場に踏み切った意味は小さくない。

プライベート企業の延長

 フェイスブックの事業をこれまで拡大してきた最大の推進者は、なんと言っても、同社の創設者で現在のCEO(最高経営責任者)であるマーク・ザッカーバーグ氏だ。SNSという独特のビジネスモデルの正確からしても、ザッカーバーグ氏の個人的なリーダーシップがフェイスブック躍進の原動力であり、同社に必要不可欠な要素だった。それは、アップル社を世界最大のIT企業に導いたスティーブ・ジョブズ氏の存在に似ている。

 ザッカーバーグ氏は、フェイスブックが公開企業になっても高い割合の株式を保有し、同社の経営を今までと同様に行う方針といわれている、その意味では、今回の株式公開は、一つのプロセスに過ぎず、フェイスブックという企業が大きく変化することは無いだろう。

 今のところ、ザッカーバーグ氏の居ないフェイスブックは考えにくく、同氏を中心とした一握りの人たちが、これまでと同じように、新しいビジネスモデルを追い求めることになるだろう。ということは、株式は公開するものの、フェイスブックという企業は、プライベート企業の延長を想定して運営されることになる。

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