米途上国支援ボランティア派遣プログラム「PeaceCorps(ピースコア)」に見る、ソーシャルメディアを活用した同窓会コミュニティの可能性

 ソーシャルメディアツールを活用することでいかに世界規模の同窓会組織が連絡を取り合い、効果的にオンラインのコミュニティを形成しているか、という内容の記事が、先日ニュースサイト「マッシャブル」に掲載されていて、とても興味深い内容でした。

How the Peace Corps is Building a Community of Volunteers Online」(Mashable/1/31/2012)

 紹介されている事例を通じ、FacebookやBlogは情報発信プラットフォームとして、Twitterはリアルタイムの会話の場所として、そしてLinkedinはキャリアサポートネットワークとして、非常に効果的に活用されていることがよく分かるものでした。

 その事例とは、アメリカ政府の途上国支援ボランティア派遣プログラム、「PeaceCorps(ピースコア)」というものです。かつてジョン・F・ケネディ大統領候補が選挙公約で提唱したアイディアを1961年に実現し創設された、50年の歴史を持つプログラムで、若者を中心に今までに25万人以上のボランティアが世界中の途上国に長期滞在し、農業、教育、テクノロジー等の分野で開発援助活動に取り組むという内容です。日本の国際協力機構(JICA)が1965年から運営している「青年海外協力隊」事業に非常に近い内容のプログラムです。

 かつて同窓会活動といえば、幹事になった方が地道に名簿管理をしながら、郵送、或は電子メールでニュースレターを送ったりして近況を共有し合い、寄付を募りながら同窓会を年に数回開催するというのが一般的だと思われます。実際、今もこうした運営形式は広く行われていることと思います。

 ただ、ソーシャルメディアツールが一般的に広く活用され、人口の50%以上がFacebookを利用しているアメリカの場合、やはり同窓会運営もダイナミックに様変わりしている様子を伺い知ることが出来ました。

 ソーシャルメディアを「当たり前」のコミュニケーションツールとして利用している若い世代からしてみれば目新しさはあまりないかもしれませんが、50年の歴史を持つ団体が本格的に多様なソーシャルメディアツールを使いこなしている、というところは、非常に興味深い点でした。そのいくつかの取り組みを今回はご紹介したいと思います。まずはFacebook Pageがどのように使われているか、見てみましょう。

Facebook Pageや Blogを活用した同窓会事務局からの情報発信

NPCAのFacebook Page

 ピースコアの同窓会組織であるNPCA(National Peace Corps Association)により管理、運営されているFacebook Pageは、現在約1万4千人弱の「いいね」を集めており、ほぼ毎日、安定的に何らかの情報発信をして会員同士の交流のきっかけを提供している様子が分かります。

 投稿内容は同窓会組織の活動内容を紹介するBlog記事やメディア掲載記事のリンク共有、スタッフの近況やオフィスの引っ越しの様子を写真付きで紹介する等、運営者側からの投稿が中心です。ただ折に触れて同窓生からの近況報告や情報提供、そしてかつての仲間を探している、というような投稿も寄せられています。

 例えば「1996年にホンジュラスで滞在していたものですが、同期の仲間を探しています」という問い合わせには、事務局からではなく、他の同窓生から「ピースコア・ホンジュラス滞在者専用Facebook Groupがありますよ。そちらはチェックしてみた?」と900人近いメンバーが登録しているリンクの紹介がすぐ寄せられています。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら