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顧客、上司、妻は何を考えているのか
「相手の心を読む」その方法教えます

 ほんの小さなしぐさから、周囲の人々の嘘と本心がわかる。秘訣を覚えれば、相手より優位に立てる・・・・・・。仕事で成果を上げ、楽しい生活を送るのに役立つ「心理観察の凄いテクニック」を一挙に公開。

なぜ夫の浮気は妻にバレるか

 もしも他人の考えていることがわかったら---。こんな空想をしたことのある人は多いのではないか。相手の思惑がすべてお見通しとなれば、当然、仕事も遊びも恋愛も連戦連勝で、もうこたえられない。

 実はそんなマインド・リーディング、つまり「心を読む技術」が存在する。今、心理学の研究のおかげで、そのテクニックを身につけ、日々の生活の強力な武器にする人たちが少しずつ増えているのだ。

 人の心を読む上で、まず大きな手がかりになるのは目だ。「目は口ほどに物を言い」という言葉の通り、本人に関するさまざまな情報を発信している窓と言っていい。日本大学芸術学部教授でパフォーマンス心理学者の佐藤綾子氏は説明する。

「話している相手の顔を上下に二分割して見比べると、本音と建て前がわかります。人間は口の周辺の口輪筋を自由に動かせるので、嘘でも楽しそうに笑うことができます。しかし、目の周りの眼輪筋はなかなか動かせません。

 そのため、顔の下半分で無理に笑顔を作っても、上半分には負の本音が出てしまうのです。そんな『目だけは笑っていない』表情を見せる人は、嘘をついている可能性が高い。約束もよく破る。信用しない方がいいでしょう」

 どうやら、口元では騙せても目では騙せない、というのが人間の宿命のようだ。しかも、表情から嘘を見抜く能力は男性より女性の方が高い。

 ビジネス心理士協会副会長の匠英一氏によると、以前、悲しんでいるか笑っているかわかりにくい微妙な表情の人々の写真を250枚ほど揃え、実際に本人たちの感情はどのようなものだったのか、男女別の被験者に当ててもらう実験が行われた。結果は、女性の正解率93%に対し、男性は74%だったという。

「女性の方が、相手の顔の表情筋を直感的に読み解く能力が男性より優れているんです。だから夫の浮気の方が妻にバレやすいのは当たり前。一方で、夫は妻の微妙な表情を読めないので、妻が口元だけでも笑っていれば安心する。すると妻は『私の辛い気持ちがわかっていない』と怒り出すんです」(匠氏)

 目を見て心の中がわかるのは、作り笑いをするときだけではない。佐藤氏によると、頻繁にまばたきをする人も要注意だ。作り笑いと同様に嘘をついているか、不安や猜疑心、困惑といった心理状態にあることも示しているという。

 日本人が会話をしているときにまばたきする回数は、1分間に平均約37回。これが42回を超えると、正常ではない〝危険水域〟に突入する。

「安倍晋三氏や福田康夫氏は首相を辞める直前、明らかにまばたきが増えていました。私はテレビ番組で『この様子ではまもなく辞任するのではないか』と予言したのですが、二度ともズバリ当たったのです。菅直人氏も首相時代、『菅やめろ』の大合唱が起こった時期など、1分間に60回以上もまばたきをしていた。本当に動揺し、不安だったのでしょう」(佐藤氏)