〔PHOTO〕gettyimages恒例の「ダボス会議」(世界経済フォーラム年次総会)で、今年も、足かけ4年にわたって本格的な打開の道筋が示されていない欧州の経済危機が注目を浴びた。
メルケル独首相は25日夕刻、開幕を告げる演説の中で、予め「欧州は世界経済の『頭痛の種』と呼ばれているが、必要なのは強い競争力だ」「(懸案の)財政の統合を進める」などと打開への決意を示して防御線を張った。
しかし、今年のG20議長国であるメキシコのカルデロン大統領が「時限爆弾が欧州にある。爆発する前に止めなければならない」と指摘したほか、ガイトナー米財務長官も「欧州の問題を解決するために必要なのは、強固な防火壁だ」と発言、域外諸国が苦言の集中砲火を浴びせる格好となったのだ。
だが、欧州金融安定化基金(EFSF)の資本増強を始めとした強力な施策は、現在のEU諸国の台所事情を勘案すると、「絵に描いた餅」の感が強い。実際のところ、域外の先進国や新興国、国際機関が広く薄く支援する体制が不可欠なのである。
ここは日銀も、欧州諸国やEFSFの債券買い入れなど支援策を打ち出してはどうだろうか。円高対策にもなるのだから、一石二鳥の妙案のはずである。
最初におさらいしておくと、一連の欧州経済危機の発端は、2009年秋に発覚した「ギリシアの財政赤字隠し」である。GDPの規模をみれば、ギリシアはEUの2%に過ぎない小国だ。しかし、その小国の問題が、今年もダボス会議に影を落とす深刻な問題のひとつに数えあげられた。
その原因は明らかだ。危機克服に必要なキャッシュを積み上げて見せる十分な資力が関係国になく、パッチワークを繰り返しているからである。それゆえ、世界は、ゲームセンターのモグラ叩きゲームのような様相から抜け出せない。
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