会社はcompany、株式はshareという意味を考えよう。投資の本質は奪うことではなく仲間を作ることだってご存じですか

 投資の本質は奪うことではなく仲間を作ることって知っていましたか?

 先日、NHKスペシャルで、「ヒューマン なぜ人間になれたのか」という番組をやっていました。これは数回シリーズのものなのですが、人間が多くの大型哺乳類などとの競争に負けず、勝ち抜いていった秘密は何かを解き明かしていました。

人間は大昔、アフリカで細々と生きていた弱い哺乳類のひとつだったようです。その中で、大昔、インドネシアで大規模な噴火があり、それによって地球の温度が一気に寒冷化に向かうことにより多くの生き物が死にました。人間の祖先も多くが死んでしまい、絶滅の淵にたたされたそうです。その中で、血縁でなくてもお互いが助け合い、少ない食べ物を争わずに分かち合ったグループが生き残ったということを大変興味深いと思いました。

要は、「協力」こそが、人間が生き残った大きな戦略であり、協力することで「仲間」になり、今持っている資源の「分かち合い」こそが人間が他の動物と違うもっとも人間的な行動であるというのにはなるほどと思いました。

「商学部」の学生に聞いてみたところ

 さて、人間の集まりでもっとも身近なもののひとつとして会社があります。会社は英語でcompanyといいますが、「会社」という意味の他に「仲間」という意味がありますよね。「会社」というのは目的を同じにする人たちであり、すなわち「仲間」です。さらに株式は英語でshareといいます。シェアってそもそも「分配」とか「分け与えること」ですから、「会社」と「株式」というのは動物では絶対にできない、人間独自のものです。

株式というのは企業の価値を株数で等分に割って分配をするものであり、企業の生み出す価値や権利の分配を受ける人間の知恵が株式というものの「発明」につながりました。


 私は明治大学でベンチャーファイナンスという授業をしています。多くの向学心あふれる学生が受講をしていますが、驚くべきことに多くの学生が株式市場はダーティーなものであると思っていたと口々に答えるのです。彼らは明治大学の「商学部」の学生だったにもかかわらず、です。きっと日本の多くの大学でも同じような風景が広がっているのは間違いありません。

 そもそも金融というのはお金が余っている人からお金を調達し、家を建てよう、工場を建てよう、店を作ろう、事業をしようと思っているけれども、お金が足りないので困っている人に融資や出資でその挑戦を応援する仕事です。

株式市場というのはそのような場の一部です。もちろん利殖の場でもあると同時に未来のチャレンジャーに対する応援の場でもあるわけです。その大事な場である株式市場のすべてがダーティーであるように多くの若者が思っている現状はとても残念だし、そのことを憂います。

もちろん授業を通じてその考えは解消されていくのですが、でも私が授業をできる学生はわずかで多くの学生がダーティーなイメージを持って、卒業をするのはなんとも残念な話です。

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