「アウターライズ地震」が列島を襲う「3・11」まで2ヵ月を切った 官邸と文科省が隠蔽しつつ密かに恐れる「次」の悪夢

2012年01月22日(日) フライデー

フライデー経済の死角

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〈地震エコーの総継続時間は16万分に到達しました。もしもこのまま3月11日の地震の前と同じ経過をたどるとすれば、再びM9クラスの地震が発生すると推定されます。震央は宮城県南部沖から茨城県沖の日本海溝南部付近であろうと考えられます。震源メカニズムが正断層である場合には(中略)巨大津波になる可能性が考えられます。発生時期は12月から2012年1月にかけて〉

「何のための地震予知なのか」

 ところが、同センターは一連の警告を「いたずらに不安を煽る」として問題視し、森谷氏に強く迫ってホームページから削除させてしまった。そして、11月18日付の同センターのホームページに、森谷氏の主張を〈現時点で科学的な根拠の薄い地震予測情報〉と断じる「お詫び」まで掲載したのである。この問題を当初から追及してきた札幌在住のジャーナリスト・小笠原淳氏が指摘する。

「そもそも、森谷さんは『あくまでも個人的な見解』と断った上で件の警告を発している。にもかかわらず、センターは森谷さんの自由な言論活動に待ったをかけたばかりか、マスコミ取材の窓口をセンターに一本化して、森谷さんへの直接取材にまで制限をかけたのです」

 そして、同センターによる包囲網が敷かれる中、ようやく接触することのできた当の森谷氏は、控えめながら次のように本誌に秘めたる怒りを爆発させた。

「警告で震央を『日本海溝南部付近』と書いてしまったため、千葉県東方沖地震がクローズアップされているようだが、最も懸念されるのはアウターライズ地震です。今年に入って地震エコーが微弱になり始めており、いよいよ地震発生の危険が高まってきたと確信しています。

 地震予知には多額の予算が投入されており、情報発信に否定的であることは国民への背信行為です。私自身は、予測が外れたことで恥をかいても、一向にかまわないと思っています。大切なのは人命を守ること。備えを呼びかけず、注意も喚起せずでは、何のための地震予知なのか。物理学者で地震学者でもあった寺田寅彦は、『正しく報道し、正しく備える』ことの重要性を説きました。自己規制なのか誰かの命令なのか、原発事故報道でも〝大本営発表〟が目につく。学者もメディアも猛省が必要だと思います」

 一方、一連の騒動について、同センターでFM電波による地震予知研究の責任者を務める茂木透教授は、

「森谷先生の警告直後からマスコミ取材の他、被災者からの悲痛な問い合わせなどが殺到し、センターは大混乱に陥った。削除は多数決で決めたもので、妥当な措置だったと思っています」

 と答え、同センター長でマスコミ取材の窓口を務める谷岡勇市郎教授も、

「アウターライズ地震が起きやすくなっているのは事実だが、それがどれくらいの規模になるかは地震学的にハッキリしていない。警告削除の理由はホームページのお詫びにある通りで、センターに言論を封殺する意図などありません」

 と正当性を主張する。

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