日本人は情報を取捨選択できているのか?

英語は8割できればいい。自分の"ツール"として必要な語学レベルを知ることが大事

「国際人と聞いて何を思い浮かべますか?」

 こう尋ねると多くの方はイメージで「国際人=英語が完璧」だと語ることが多い。

 しかし、正直僕は英語なんてどうでもいいと思っています。別に語学ができなくても国際的な仕事をしている人たちはいっぱいいます。極端なことをいえば、北海道あたりでロシアの船から蟹を仕入れている人達はものすごく国際的な感覚で日々交渉をしていると思います。もしかしたら彼らは、商売に必要な語学レベルをわきまえて生活を営んでいるのかもしれません。

 要するに語学レベルが高いことだけが重要なわけではないと思っている。

 もう少し丁寧にいうとすれば、仮に英語を学ぶとしても、自分がやりたいことに対して最低限の語学レベルがどこなのかを知るというのが大事なのだと思います。

 僕は12歳から海外に住んでいたのでもちろん英語はできます。しかし契約書を完璧に自分で作成するレベルの語学力はないと思います。だからといって契約書を作成できるレベルの英語力をつけたいとも思いません。なぜなら、そういう仕事は弁護士にお願いすればいいからです。

 交渉も同じです。英語ができるから交渉がうまくいくわけではありません。端的にいえば、通訳がいれば交渉はできます。そういった意味では、世の中の人たちは「国際化のために英語を学ばなければならない」という強い誤解があるんじゃないかなと思います。しかし実際に大事なことは国際感覚だったり、異文化理解なのです。相手がどういう背景の中でコミュニケーションを取ってきているのかがわかれば、先述と同様に、言語は通訳に任せてしまってもいいと思います。

 昨今、様々な企業が英語を公用語にしようとしていますが、若干、それが行き過ぎではないかと危惧しています。そういう企業は既にわかっているかと思いますが、「英語ができる社員=仕事ができる社員」だと勘違いしてしまうのは問題です。英語ができる人間と仕事ができる人間は全く別ものだと僕は考えています。「仕事ができる人が英語を適度に学ぶ」ことが一番企業のためになると思います。

 だってアメリカ人はみんな英語がしゃべれるからといって、僕らより優秀だという話ではありませんよね?

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