雑誌
完全保存版 腕もいいが、気持ちもいい
この医者でダメだったら諦めよう
あなたを待っている88人の名医

「この先生で大丈夫だろうか」少しでもそう思うと、不安で仕方なくなる。でも、本当の名医に出会えたら、「先生に診てもらえたのだから後悔はしない」そう思えるという。そんな医師たちを紹介しよう。

名医に遠慮はいらない

「名医」という言葉から、どんな医師像を思い浮かべるだろうか。他の病院がさじを投げた患者でも「神の手」で救出してくれる医師、メディアで取り上げられ、斯界の権威と称えられている医師—こんなところが一般的なイメージだろう。

がん研有明病院の奥村医師

 同じ治療を受けるなら、そうした名医に診てもらいたいと誰しも思う。けれどもその一方で、「有名な先生ほど忙しいだろうし、著名人も押し寄せるだろうから、自分が診てもらうのはどうせ無理だ」と先に諦めてしまう人も多いに違いない。

 けれどもそれは、とんでもない思い違いなのである。

「がん研というと敷居が高いと思っている方も多いようですが、決してそんなことはありません。どんな患者さんでも診る体制ができています。私に診てもらいたいという患者さんがおられる場合も、私の外来の枠が空いていれば全然問題ありません」

 こう語るのは、日本最古のがん専門病院であるがん研有明病院・呼吸器センター長で呼吸器外科部長の奥村栄医師だ。がん研で行われる肺がん手術は年間250~300例。質、量とも肺がん手術で「日本トップレベル」の定評がある。

虎の門病院の宇田川医師

 奥村医師だけではない。卓越した食道がん手術の腕を頼って、各地から患者が集まってくる虎の門病院・消化器外科部長の宇田川晴司医師も、こう言う。

「病気が病気なので、お待たせするわけにはいかない。なんとかやりくりして時間をとります。学会があっても、行くのをとりやめて手術をすることもあります」

「名医にはなかなか診てもらえない」というのは、患者側の誤解、あるいは根拠なき〝迷信〟と考えてよさそうだ。医療ジャーナリストの吉原清児氏が説明する。

「例えば九段坂病院(東京・九段下)心療内科の山岡昌之医師は、新患予約が5年待ち。これは山岡医師が『患者さんとの出会いは一期一会』をモットーとして、過去に一度でも治療した患者は、何年経っても再診枠の予約で必ず診ると約束しているためです。そうした通院患者が1万人以上いるので、新患予約がなかなかとれない。ただ、こうした限られたケースを除けば、緊急に治療が必要な場合は、どんな名医でもすぐに診てくれるものです」