〝資源バブル〟に酔いしれた 内モンゴル自治区の「淡い夢」

21世紀網(中国)ほか CHINA

2012年01月16日(月)
オルドスでは不動産ブームが続いていた〔PHOTO〕gettyimages

 急速に豊かになり、中国全土の注目を浴びたオルドス。その経済がいま、崩壊の危機に立たされている。

 中国の内モンゴル自治区にある砂漠の土地オルドスは、ここ数年で急激な経済成長を遂げた。

 総人口150万人のうち15人に1人が1000万元(約1億2000万円)以上、200人に1人が1億元以上の資産を持つというこの土地では、一人当たりGDPは香港を抜いて全国1位。羊毛、石炭、レアメタル、天然ガスといった豊富な資源が、そうした富を支えている。

 潤沢な資金を背景に近年、不動産開発が進んだ。人口わずか35万人の中心部では次々に高層マンションが建設され、不動産を〝投資対象〟と考える富裕層は、利ざやを狙ってその売買に明け暮れた。売買に次ぐ売買のなか、4年で10倍以上に値を上げた物件もある。

 オルドスでは、こうした不動産の多くが、銀行ではなく高利貸から借り入れた資金で建設されてきた。高利貸の資金の出所はやはり富裕層。彼らにとって高利貸は企業や株より手っ取り早い投資先で、いくら利率が高くても返済が滞ることはなく、年間30%前後の儲けも期待できた。

 しかし2011年に入って中国政府はさらなるバブルを警戒し、一部都市で不動産購入を一世帯につき1軒に制限。それまで一人当たりの不動産所有件数が平均2・7軒だったオルドスでも、従来のような不動産売買はできなくなった。

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 さらに、経済の風向きに敏感な富裕層は高利貸から資金を引き上げ、高利貸は不動産会社への貸し付けを渋るようになった。物件の販売は滞り、不動産会社は銀行からの融資も受けられず、借入金の返済はもちろん利子の支払いにすら苦心するようになって、物件の販売価格を下げ始めている。

 オルドス経済はこれからどうなるのか。ビジネスの先行きを悲観し、自殺する経営者も出始めている。

 

COURRiER Japon

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