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金正日急死!暴走する北朝鮮 日本がやられる
北朝鮮 次は「金正恩暗殺」「軍部クーデター」の異常事態
タガが外れた独裁国家の全内幕

〔PHOTO〕gettyimages

「坊ちゃん」金正恩の親衛隊と軍部を率いる金永春国防大臣が血で血を洗う抗争を開始。中国は正恩を無能と見切り、中国と軍部の傀儡になることを早くも迫った。正恩に残されたのは暗殺か亡命。半年前には軍部による金親子暗殺未遂事件も起きていた。

総書記の死を確信していた人物

「金正日総書記が亡くなれば、2~3年以内に北朝鮮は崩壊するだろう。金正恩の権力基盤はあまりに脆弱で、軍部との間にも大きな亀裂が走っている」

 韓国とアメリカは、来るべき金正日総書記の「最期」に備えて、数年前から政府高官、学者、脱北者、専門家を交えて、極秘に「北朝鮮Xデー以後」をシミュレートする会合を進めていた。2010年初頭に出されたひとつの結論は、非常にシンプルなものだった。

「金正恩では、北朝鮮はもたない」---。

 冒頭の言葉は、韓国の外交通商部の幹部がスティーブンス駐韓米国大使に伝えた言葉とされるが、特に懸念されたのが、正恩が主導する経済政策の度重なる失敗に辟易した軍部が反乱を起こす可能性だった。

 両者に走る亀裂の深さについては後述するが、金正日が死亡した後、その亀裂はますます深くなっており、北朝鮮の内部崩壊は、米韓が予測するよりも早く進むかもしれない。金総書記亡き後の北朝鮮王朝で、一体なにが起こっているのか。

 国際社会に恐怖と混乱をもたらし続けた男の最期としては、あまりに呆気なかった。2011年12月19日、北朝鮮は最高指導者・金正日総書記が急性心筋梗塞によって、17日午前8時半、現地指導に向かう列車の中で死亡したと発表した。

 数年前から心臓疾患や糖尿病を患っており、先が長くないことは誰もが分かっていたが、突然過ぎる死には各国の首脳も戸惑いを隠さなかった。野田佳彦総理が関係各所に「全力で情報収集に当たれ!」と焦りの色を隠さず檄を飛ばしたことからも、いかに想定外のものだったかが分かる。

 しかし、金正日が2011年内にも最期のときを迎えることを確信していた人物がいる。次期中国首相に内定している、李克強副首相がその人だ。

 話は10月24日にさかのぼる。この日、李副首相は中国の高官を従えて平壌を訪問していた。北朝鮮が、秋の恒例となる「中国へのおねだり」のために招請したのだ。中国のベテラン外交官が説明する。

「北朝鮮の食糧事情は年々厳しくなっていますが、長く厳しい冬を迎えるにあたって、中国から大量の原油と穀物の援助を受けなければ立ちゆかない。加えて、2012年4月15日の太陽節(北朝鮮最大の祝祭日)は、建国の父・金日成主席生誕100周年にあたる重要な記念日。この祝祭日を盛大に祝うためにも、援助は不可欠だったのです」

 この日の首脳会談で、李副首相は全面協力を約束。それを聞いた金正日総書記は、'08年8月に脳卒中で倒れて以降、久しく見せたことのない満面の笑みを浮かべて、李副首相に握手を求めたのだった。

 実はこのとき、大規模な援助を確約しにきたのと同時に、李副首相はある「密命」を帯びていた。それは金総書記の健康状態を見定めることだった。

「李副首相は、中国の指導者のなかで唯一と言っていい下戸。そのため、海外の賓客と会食する際にはノンアルコールでの乾杯を求めます。このときも、中国側が金正日総書記の健康に気を使う形で、アルコール抜きの晩餐会を求めました」(同ベテラン外交官)

 ところが、である。北朝鮮側は「あなたが何を飲もうが、偉大なる将軍様が何を飲むかは、将軍様自身がお決めになることだ」といって、ノンアルコールでの乾杯を拒んだのだ。

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