北朝鮮からの核技術拡散を阻止するための戦略を練っている日本政府

 金正日死後の対北朝鮮外交に対して、日本政府がきわめて興味深い戦略を立てている。去年12月25日に北京で行われた野田佳彦首相と中国の温家宝首相との晩餐会の席で、斎藤勁内閣官房副長官と楊潔チー(チーは竹かんむりに褫のつくり=ヤン・チエチー)外相との間で、北朝鮮問題について極めて重要なやりとりが行われていたことを大晦日に朝日新聞が報じた。

<北朝鮮の核不拡散、枠組み作り検討

 野田政権は金正日(キム・ジョンイル)総書記死去で北朝鮮情勢が新たな段階に入ったことを踏まえ、核関連技術や人材の流出を防止する国際的な枠組み作りの検討に入った。野田佳彦首相が25日に訪中した際には、斎藤勁官房副長官が楊潔チー(チーは竹かんむりに褫のつくり=ヤン・チエチー)外相に北朝鮮からの核拡散を防止する重要性を伝えている。

 中国の温家宝(ウェン・チアパオ)首相と野田首相の25日夜の晩餐(ばんさん)会の場で、斎藤氏は北朝鮮情勢について楊氏と意見交換。斎藤氏は「人材流出を含む不拡散の問題が重要と考える」と述べ、日本の立場を説明。楊氏は「朝鮮半島の非核化は日中のみならず北東アジアの共通利益だ。中国は核の拡散に反対しており、朝鮮半島の非核化に力を尽くしている」と応じた。

日本政府関係者によると、斎藤氏の発言は首相官邸の指示で外務省が枠組み作りを検討し始めたことを受けたもの。金正恩(キム・ジョンウン)氏に権力移行を進める北朝鮮が核問題の協議に応じる姿勢を示した場合に備え、受け皿を用意する狙いがある。将来的には6者協議で提案することを検討している。>(2011年12月31日、朝日新聞デジタル)