NASAの科学者の36%はインド人。世界を席巻するインド人の頭脳を知るために、わずか年間30万円の「インド留学のススメ」

2011年12月26日(月) 田村 耕太郎

ベストセラーになった『コア・コンピタンス経営』の共著者である経営学者、C.K.プラハラッド、マーケティングの世界最高峰ビジネススクールのノースウエスタン大学ケロッグスクールの学長、ディーパク・ジェインもインド人である。

ハーバードに40億円寄付するインド人

先の10月、インドの財閥タタ・グループはハーバードビジネススクールに5000万ドル(約40億7500万円)の寄付を発表。海外からの寄付としては同校102年の歴史で最高額。寄付金は、同校キャンパス内に校舎兼住居棟「タタ・ホール」を建設するために使われる。持ち株会社タタ・サンズの会長を務めるラタン・タタ氏は1975年に同校のアドバンスト・マネジメント・プログラム(AMP)を修了した。別のインド財閥マヒンドラ・グループのトップ、アナンド・マヒンドラ氏も今年、ハーバード大学に1000万ドルを寄付している。ちなみに同氏は同校で学士号と修士号を取得している。

その背景には今でも教育のレベルの高さがある。議員時代、ODAの調査でインドをたびたび訪れた。日本政府の援助でニューデリーのスラム街に建設された小学校の視察に行った時に衝撃を受けた。生徒はインドの貧困層の子弟。彼らは日本の算数の“九九”ではなく“19*19”を平気でやってのけているのだ。小学生である。

そのインドの教育界のトップに君臨するのがインド工科大学(IIT)。世界の理工系大学の中でナンバー・ワンだといわれる。年間20万人受験するIITの合格率は1・5%ほど。IITに落ちたものがMITやハーバードに行くと言われる。実際、IIT入試科目の数学・理科(物理・化学)は、アメリカの大学入試SATよりもはるかに難易度が上だ。ちなみに数学は、線形代数まで出題範囲となる。

 入試には、一科目2時間あたりの口述試験も課される。入学してからも、その教育はすさまじい。一学期14週のうち、3回の大試験がある。一回目は“3週間半かかるもの”。

2回目は“4週間かかる”。そして期末試験。常に試験競争にさらされるのだ。




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田村 耕太郎

(たむら・こうたろう) 前参議院議員。エール大学上席研究員、ハーバード大学研究員などを経て、世界で最も多くのノーベル賞受賞者を輩出したシンクタンク「ランド研究所」で唯一の日本人研究員を務めた。
国立シンガポール大学公共政策大学院名誉顧問、新日本海新聞社取締役東京支社長。
1963年生まれ。早稲田大学卒業、慶応義塾大学大学院修了(MBA取得)。デューク大学ロースクール修了(法学修士)、エール大学大学院修了(経済学修士)、オックスフォード大学上級管理者養成プログラム修了、ハーバード大学ケネディスクール危機管理プログラム修了、スタンフォード大学ビジネススクールEコマースプログラム修了、東京大学EMP修了。
2002年から10年まで参議院議員を務めた間、内閣府大臣政務官(経済財政、金融、再チャレンジ担当)、参議院国土交通委員長などを歴任。
シンガポールの国父リー・クアンユー氏との親交を始め、欧米やインドの政治家、富豪、グローバル企業経営者たちに幅広い人脈を持つ。世界の政治、金融、研究の第一線で戦い続けてきた数少ない日本人の一人。
2014年8月、シンガポールにアジアの地政学リスクを分析するシンクタンク「日本戦略情報機構(JII)」を設立。また、国立シンガポール大学(NUS)リー・クワンユー公共政策大学院の兼任教授に就任し、日本の政府関係者やビジネスリーダーに向けたアジア地政学研修を同校教授陣とともに実施する。
著書に『君に、世界との戦い方を教えよう 「グローバルの覇者をめざす教育」の最前線から』などがある。