NASAの科学者の36%はインド人。世界を席巻するインド人の頭脳を知るために、わずか年間30万円の「インド留学のススメ」

2011年12月26日(月) 田村 耕太郎
インドの大学教育の最高峰、インド工科大学の授業風景 【PHOTO】Getty Images

 

アメリカの医師の約4割がインド人

久しぶりにインドを訪れた。その混沌と熱気に圧倒された。すべての格差にも驚いた。富、技術、教育、食事、同じ時代に同じ空間に存在しているとは思えないほどの違いがあった。今回はインド人と教育について書いてみたい。優秀な人間はずば抜けて優秀だと思った。

数学の0を生み、世界的宗教や哲学の発祥地でもあるインド。昔から人口が多いので人並み外れた優秀な頭脳の持ち主が現れる可能性ももちろん高い。今でもITや経済学そして医学の世界でもインド人が活躍している。アメリカの科学者の12%、医師の38%、NASAの科学者の36%がインド人だという。ハイテク企業で見てみると、マイクロソフトの従業員の34%、IBMの従業員の28%、インテルの17%、ゼロックスの13%がインド人だ。

経営陣で見ても、老舗IT企業であるサン・マイクロシステムズの創業者の一人であるビノット・コースラ、現在世界一の粗鋼生産量を誇るオランダのミッタル・スチールを率いるラクシュミ・ミッタル、世界50ヶ国以上でオフィスを開設するコンサルティング会社のマッキンゼーの代表であるマネージング・ディレクターも、昨年までラジャト・グプタというインド人だった。

ハーバードやスタンフォードをはじめ、世界的な大学でもインド人の活躍は目をみはるものがある。米大学に留学中のインド人の総数は10万4000人。最高峰のハーバード大学に限ってみれば、過去10年でインド人学生は190%増加し、増加率では164%の中国を抑える。学生だけでなく、教授陣にもインド系は多い。たとえば、ブラジル、ロシア、インド、中国、いわゆるBRICs諸国の中で、ノーベル経済学賞を受賞しているのは、インド人のアマルティア・セン、ハーバード大学教授だけ。ハーバードビジネススクールの学長は、インド生まれのニティン・ノーリア氏だ。




COURRIER最新記事
Ranking

「クーリエ・ジャポン」

More
Close

田村 耕太郎

(たむら・こうたろう) 前参議院議員。エール大学上席研究員、ハーバード大学研究員などを経て、世界で最も多くのノーベル賞受賞者を輩出したシンクタンク「ランド研究所」で唯一の日本人研究員を務めた。
国立シンガポール大学公共政策大学院名誉顧問、新日本海新聞社取締役東京支社長。
1963年生まれ。早稲田大学卒業、慶応義塾大学大学院修了(MBA取得)。デューク大学ロースクール修了(法学修士)、エール大学大学院修了(経済学修士)、オックスフォード大学上級管理者養成プログラム修了、ハーバード大学ケネディスクール危機管理プログラム修了、スタンフォード大学ビジネススクールEコマースプログラム修了、東京大学EMP修了。
2002年から10年まで参議院議員を務めた間、内閣府大臣政務官(経済財政、金融、再チャレンジ担当)、参議院国土交通委員長などを歴任。
シンガポールの国父リー・クアンユー氏との親交を始め、欧米やインドの政治家、富豪、グローバル企業経営者たちに幅広い人脈を持つ。世界の政治、金融、研究の第一線で戦い続けてきた数少ない日本人の一人。
2014年8月、シンガポールにアジアの地政学リスクを分析するシンクタンク「日本戦略情報機構(JII)」を設立。また、国立シンガポール大学(NUS)リー・クワンユー公共政策大学院の兼任教授に就任し、日本の政府関係者やビジネスリーダーに向けたアジア地政学研修を同校教授陣とともに実施する。
著書に『君に、世界との戦い方を教えよう 「グローバルの覇者をめざす教育」の最前線から』などがある。