『偶然完全 勝新太郎伝』(講談社刊)
著者・田崎健太氏が語る「最後の役者」勝新太郎の真実

「おい、さんま。玉緒とヤッたのか?」

 国立競技場を借り切って、石原裕次郎さんの二十三回忌が盛大に営まれたのは、2009年7月のことでした。当時、国立競技場の近くに住んでいたぼくは、11万人以上ものファンが参列する光景を見ながら、ふと勝新太郎さんのことを思い出しました。

 勝さんといえば、下着の中に大麻とコカインを隠し持っていたことが発覚し、その後の記者会見で言い放った、「今後はパンツをはかない」発言をご記憶の方も多いのではないでしょうか。銀座のクラブでレミーマルタン1本分をアイスペールに注ぎ込んで回し飲みし、二日酔いのまま映画の撮影現場に姿を現すのは、日常茶飯事。また、妻の中村玉緒さんが出演する「からくりテレビ」の司会者・明石家さんまさんを加えて鼎談した際、「おい、さんま。玉緒とヤッたのか?」と冗談を飛ばすなど、その奔放な言動や破天荒な生き様は、いまでも「勝新伝説」として語り継がれています。

『民度革命のすすめ』
著者:田崎健太
講談社刊
定価1,995円(税込み)

◎内容紹介◎

「大統領や首相の代わりはできるけど、勝新の代わりは誰ができるんだ?」
「今後はパンツをはかないようにする」
「俺としゃぶしゃぶか? 一つ“シャブ"が多いんじゃないか?」
――みんな勝新が大好きだった――
巨大なベンツで夜ごと銀座に繰り出し、一見怖いけど本当は人懐っこくてやさしい昭和の大スター、1931年11月29日生まれの勝新太郎は、2011年、生誕80年という節目の年を迎えました。また、来年は、いまも日本映画史に燦然と輝く勝新の代表作『座頭市』シリーズの初公開(1962年)から、ちょうど50年になります。
著者は、かつて『週刊ポスト』に連載されていた勝新による人生相談の担当編集者で、晩年の勝新と濃密な時間を過ごした「最後の弟子」です。
「映画よりもおもしろい人生を歩んだ勝新太郎をもっと知ってほしい」
「この生き様こそ、勝新太郎の最大の作品ではないか」
かねてからこんな思いを抱き、勝の最後の「弟子」を自任する著者が、多くの関係者に取材を重ね、新たなエピソードを次々と発掘。豪傑を絵に描いたような人間・勝新太郎の「素顔」に迫ります。