スポーツ

Closeup 森福允彦
福岡ソフトバンクホークス「森福の11球」

2011年12月25日(日) フライデー
friday
プレートの端に立ち、外角中心にストライク、ボールを出し入れする頭脳的ピッチングで右打者をも翻弄する

 日本シリーズ第4戦。小さな大投手・森福允彦は、無死満塁、絶体絶命のピンチをいかに封じたか

 プロ野球にはいくつか、奇跡と呼ばれる伝説がある。その舞台が頂上決戦の日本シリーズならば、輝きは一層、増す。

 その代表格が「江夏の21球」だろう。

 広島と近鉄が覇を競った'79年の日本シリーズ最終戦。1点リードで9回を迎えたカープは、守護神・江夏豊にマウンドを託した。しかし、江夏はヒットと四球で無死満塁のピンチを迎えてしまう。

 ワンヒットで2失点のピンチ。それは逆転で日本一を逃すことを意味する。だが、この絶体絶命の場面で大投手が本領発揮。まず三振で1アウトを奪うと、続く石渡茂のスクイズを見破って、ランナーを挟殺。最後は得意のカーブで空振り三振に切ってとったのだった。

 ピンチ脱出に要した「21球」のドラマを描いた故・山際淳司氏のノンフィクション作品『江夏の21球』は今も、プロ野球ファンの間で語り草となっている。

*

 それから32年の時を経た今年。福岡ソフトバンクホークスと中日ドラゴンズで争った日本シリーズで新たなドラマが生まれた。

1
nextpage


Special Feature
最新号のご紹介