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やっぱりスゴい!ニッポンの理系「最先端研究室」
大学生が殺到する人気の研究室がある。
圧倒的技術で世界をリードする教授たち。その魅力に迫った!
目と鼻、口だけの顔を持つテレノイドR2。オペレーターの話す言葉に合わせて、目や口が動く仕組みだ〔PHOTO〕東京大学宇宙線研究所神岡宇宙素粒子研究施設(スーパーカミオカンデ内部) 本多治季(以下同)

 湯川秀樹博士のノーベル物理学賞受賞に始まり、現在に至るまで日本の大学における科学技術研究は世界をリードしている。本稿では、大阪大・東北大・東京大の3大学が誇る理系研究室を紹介しよう。「知」の最先端がここにある---。

「究極的にはヒトを作りたいのです」大阪大学知能ロボット学研究室

「私は、工場の中でだけ動く〝単なる機械〟ではなく、人間が生活する場で、人間のように考え働けるロボットが作りたかったんです。それには、人間の外見や仕草などをどれだけ再現すべきか、確認する必要がありました。その確認のために、人間に限りなく近づけた、アンドロイドを作成したのです」

 大阪大学大学院(基礎工学研究科)の教授で、国際電気通信基礎技術研究所(ATR)の石黒特別研究室室長でもある石黒浩氏(48)は、自身の研究をこう語る。'07年7月には、アンドロイドの研究によって、米放送局CNNが公表する「世界を変える8人の天才」の一人に選ばれている。石黒教授は、最初、画像をコンピュータに認識させるコンピュータビジョンの研究をしていた。しかし、時が経つにつれ興味は知能ロボットに移っていき、アンドロイドを開発するに至った。

 人間とロボットの違いを研究する上で、まず石黒教授は、外装にシリコンゴムを使って人肌に近づけた、自身そっくりな遠隔操作型アンドロイド「ジェミノイドHI-2」(2ページ写真)を作った。このアンドロイドは、外見だけでなく、その仕草まで石黒教授そっくりに再現されている。