経済の死角

「年金を60歳からもらって幸せになろうよ」第5弾 年金運用またも大失敗 繰り上げて早くもらわないと、あなたの年金はなくなる
だろう

2012年01月15日(日) 週刊現代
週刊現代
upperline
年金積立金管理運用独立行政法人が公表した'11年7~9月期(第2四半期)の運用結果は、惨憺たるもの

 大王製紙の井川なんてもんじゃない わずか3ヵ月で約4兆円負けた!

 繰り上げて、60歳から年金をもらおうよ---週刊現代の提案があちこちで話題を呼んでいる。もらう、もらわないは個人の自由。人生観にもよる。この国の年金制度をどこまで信用するかにもよるだろう。

6年で30兆円が消えた

 1日405億円。

 1秒で47万円の損失。

 マーケットで勝負するトレーダーであれば、二度と立ち上がれないほどの壊滅的惨敗。「日本最大のファンド」は、また大きく資産額を減らした。

 12月2日、'11年7~9月期の年金積立金の最新の運用実績が、年金積立金管理運用独立行政法人(以下、GPIF)から発表された。それによれば、収益率は実にマイナス3・32%で、収益額はマイナス3兆7326億円。たった3ヵ月で約4兆円もの年金積立金が吹き飛んだことになる。

 赤字額で言えば、リーマン・ショック直後の'08年第4四半期以降で最も多い。運用資産額は108兆8537億円となり、6月末から約5兆円も減った。'05年時には140兆円あった年金積立金は、たった6年で30兆円以上目減りした。

 会社のカネを使い込んだとして特別背任の容疑で11月22日に逮捕された大王製紙の前会長・井川意高容疑者は、カジノに一晩で5億円も注ぎ込んだこともあったという。不正に融資を受けたカネは106億円で、そのうち80億円以上を弁済できなかった。しかし、3ヵ月で3・7兆円を失った年金運用の比ではない。

 運用で「負けた」要因は、アメリカ国債の格付けが8月に引き下げられたことや、ギリシャに端を発するヨーロッパの財政・金融危機、止まらぬ円高の影響を受けて株価が大きく下落したことなどがあげられる。

 GPIFが発表した運用資産の構成割合によると、年金積立金のうち約68%は国内債券、国内株式が約11%、外国株式約9%、外国債券約8%とされている。今年7~9月の3ヵ月間、国内債券では6200億円の利益を出したが、国内株式では約1兆2700億円(収益率マイナス9・75%)、外国株式2兆7400億円(同マイナス21・36%)の大幅な赤字だった。

次ページ 「そもそも、年金の積立金を、株…
1 2 3 4 5 6 次へ

このエントリーをはてなブックマークに追加 RSS
関連記事

最新号のご紹介

underline
アクセスランキング
1時間
24時間
トレンドウォッチ