雑誌
内部資料入手呆れる血税の大盤振る舞い
どこまで国民に甘えるつもりなのか
公務員住宅は全廃すべし

財務省理財局が作成した「国家公務員宿舎の削減」を検討するための資料。だがなぜか、中身は宿舎の必要性を訴えるものばかり

 これは「けじめ」の問題だ。日本の経営が破綻し、大増税が必要というならば、経営に失敗した役人たちは責任を取らねばならない。どうしてそのまま、税金で宿舎に住み続けられると思っているのか。

1m2500円で住めちゃう

「政府と財務省は増税を計画していますが、ならば、まず国としてのリストラを敢行しなければならない。全国に約21万戸ある公務員宿舎を売却すれば、簿価ベースの土地代だけで約1兆8000億円になります。時価換算すれば、数兆円にもなる。日本経済が低迷する中、民間企業は社宅を売るなど、売れるものは売って必死にリストラに取り組んでいます。当然、国も同じことをすべきです」(みんなの党の渡辺喜美代表)

 東京湾岸のウォーターフロント地区に、地上36階建てのタワーマンション型公務員宿舎「東雲住宅」がある。総戸数は900戸。独身用、単身用の24~34m2の部屋(1Kもしくは1DK)が650戸、世帯用の3LDKが250戸。地下鉄を利用すれば、銀座や東京駅に、わずか数分で着く好ロケーションだ。

 この地区で3LDK・ファミリー向けの物件を借りると、相場はおよそ20万~30万円という。

 では、東雲住宅の家賃がいくらかと言えば、なんと3LDKで約4万8000円。相場のたった5分の1程度なのだ。

「こんなに安い金額なのは、国家公務員宿舎法の規定により、賃料は1m2あたりおよそ500円くらいと決まっているからです。広さや立地、築年数などに応じて上下しますが、おおむねそれが、公務員宿舎の〝相場〟だと思っていただければ、問題ありません」(公務員問題に詳しいジャーナリスト・若林亜紀氏)

 言うまでもなく、国家公務員がこんな激安価格で〝天空の城〟に住める理由は、相場との差が血税で埋められているから。増税するならば、前出・渡辺氏も言う通り、まずはこの公務員宿舎に大ナタを振るわなければならない。

 ところが、官僚たちに、その意識は薄い。というより、なるべくこの「利権」を手放したくない、それがお役人のホンネなのだ。

 それがよく分かったのが、最近まで財務省の主導により開かれていた「国家公務員宿舎の削減のあり方についての検討会」という有識者会議の議論内容である。

 これは、民間の経済学者やエコノミストを委員に招き、第三者の目線で公務員宿舎の問題を議論する—と見せつつ、実態は財務副大臣や同政務官、公務員宿舎を管轄する財務省理財局長らがオブザーバーで加わっているという、いわゆる〝御用会議〟。

 10月17日から12月1日まで、都合9回にわたって開かれたこの会議で話し合われたのは、「公務員宿舎をどう削減するか」ではなく、むしろ「どうしたらなるべく削減せずに済むか」というものだった。

 本誌は、この検討会で使用された「内部資料」を入手した。財務省理財局が用意した文書と資料はペーパー数十枚に及ぶが、そこに羅列されているデータは、「だから公務員宿舎が必要である」ということを示すものばかり。ここでは、その文書の中から気になる部分を掻い摘んで紹介しよう。

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