福原義春 第2回「愛すべきあつかましさ」をどうやって使ったのか

第1回はこちらをご覧ください。

撮影:立木義浩

福原 シマジさんは塩野七生さんとはすごく親しいけど、よく怖いといっていますよね。どこが怖いんですか。ぼくは尊敬はしていますが、怖いとは思いませんね。

シマジ それは深く知ればするほど、凄みのある女傑だということです。切っ先が鋭いというかモノの見方がシャープなんです。

 いつだったか、塩野さんの一人息子のアントニオが東京で開催されたイタリア映画祭のために母上の名代としてやってきたことがあるんです。アントニオを毎晩銀座の夜に引き回して、訊いたんですよ。「おまえ、マンマを怖くないか」って。そしたらアントニオが「ぼくは怖いよ。シマジさんは?」というから「おれも怖い」といい合って笑ったことがありました。

福原 そうお。
(そのとき、突然、シマジの携帯がけたたましく鳴った)

 シマジさん、電話に出ちゃダメですよ。女性はあとにしてください。

全員 あっはははは。

シマジ ここでシバレン先生なら「わしは人に見透かされるこころは持たぬ」というところだね。

立木 今日のシマジは福原賢人に完全に見透かされていますね。久しぶりに溜飲が下がりました。福原さん、バンバンやってください。

福原 そうお。