歳川隆雄「ニュースの深層」
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朝日新聞世論調査
「非公開分析レポート」を読み解く

7月参院選のテーマは
「政権信任」から「小沢支配の是非」へ

2010年03月06日(土) 歳川 隆雄
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 朝日新聞は2月20、21両日に実施した世論調査結果を同22日付朝刊に掲載した。その主な内容は以下の通り。

(1)鳩山内閣の内閣支持率が政権発足後初めて40%を下回り37%となり、不支持率46%と逆転した。
(2)政党支持率については民主党32%、自民党18%と依然として差がある。
(3)参院選比例区の投票先については民主党32%、自民党23%でその差が縮小した。
(4)参院選で民主党が単独過半数を占めた方がよいと思うか、それとも占めない方がよいと思うかについて「占めない方がよい」が55%、「占めた方がよい」は31%――。

 国民有権者は、鳩山由紀夫首相と小沢一郎民主党幹事長の「政治とカネ」問題に怒り心頭であるが、想像以上に怜悧冷徹である。

 「政権選択選挙」である昨夏の衆院選で鳩山民主党政権を選択したが、「政権信任選挙」である今夏の参院選では単独過半数を与えるべきではないとみているのだ。

 参院選の争点が小沢ファクターに特化し、選挙の性格が「政権信任」から「小沢支配」の是非に変わりつつあるのではないか。

 筆者の手元に同紙世論調査の非公開調査分析リポートがある。年代別、性別、職業別、地域別、政党支持別など細かく分類した調査結果が記されている。要点を紹介したい。

1. 全体でみると内閣支持率37%、不支持率46%だが、年代別では20代の内閣不支持率51%、30代が52%と平均より高い。また性別でも男の30代57%、女の20代が54%で頭抜けている。さらに特筆すべきは無党派層の不支持率が55%に達している。

2. 政党支持率は全体で民主党32%、自民党18%だが、女の年代別でみると70歳以上は民主党27%、自民党27%と並び、20代では民主党14%、自民党17%と逆転現象が起きている。
男の年代別をみると40代が民主党47%、自民党14%、50代は民主党45%、自民党14%であり、まだその差は大きい。比例区投票先は性別でみると、男性は民主党38%、自民党27%、女性が民主党27%、自民党21%で、男性は依然として10ポイント以上の差があるが、女性は6ポイント差まで縮まっている。女の年代別では70歳以上が民主党26%、自民党29%である。

3. 興味深いのは、政党支持率で2%だった「みんなの党」(代表・渡辺喜美元金融担当相)である。比例区投票先では全体で4%の公明党と共産党から1ポイント低い3%だが、年代別でみると50代が5%と公明、共産両党に拮抗している。さらに男の年代別では30代では両党を凌駕する4%、60代と70歳以上でも公明党を上回っている。

4. 民主党が単独過半数を占めるべきか、占めるべきではないかについても全体の年代別で50代は「占めた方がよい」30%、「占めない方がよい」61%と、否定的な見方がダブルスコアで多い。男の年代別では20代が「占める」25%、「占めない」63%、女の50代は「占める」27%、「占めない」64%など大差がついている。
加えて、民主党支持層でみても「占める」63%、「占めない」28%であり、内閣支持層も「占める」62%、「占めない」30%という結果が出ている。つまり、民主党政権支持層の約3割が単独過半数獲得に否定的なのだ。

この調査結果は、次のように結論付けられよう。

 民意の離反が始まった民主党は、特に20代の男性と女性、そして年配の女性から忌避されている。これは深刻な事態である。彼らが先の総選挙で雪崩を打って民主党に一票を投じたことで鳩山政権が誕生したからだ。無党派層の離反現象も看過できない。

 「普天間問題」「景気」、そして「政治とカネ」が大きく立ちはだかる5月は、鳩山政権にとって正念場である。政権浮揚のための「好材料」がないだけに、鳩山首相には小沢幹事長を「斬る」ことによって高いハードルを乗り切るしかないように見える。が、鳩山氏には今や"おんぶお化け"となってしまった小沢氏を斬ることはできまい。




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