『病院におけるソーシャルメディア活用のフロントランナー~メイヨー・クリニックの試み』
「メイヨー・クリニック(Mayo Clinic)」のホームページ

 「メイヨー・クリニック(Mayo Clinic)」というアメリカのミネソタ州にある総合病院の名前は、医療関係者、あるいは海外の医療事情に関心のある人以外、日本ではあまり馴染みがないかもしれません。

 ただ、『USニュース&ワールド・レポート』誌の2011-2012年度版ランキングで3位に選ばれているこの病院は、近年急速にソーシャルメディア活用に力を入れており、病院経営、そして医師と患者さんのコミュニケーションのあり方に大きなイノベーションを起こしつつあります。今回はそのメイヨー・クリニックのいくつかの興味深い取り組みをご紹介してみたいと思います。

広まりつつある病院でのソーシャルメディア活用

 そもそもアメリカの病院ではソーシャルメディアはどのくらいの規模でどのような目的で使われているのでしょうか?

 アメリカの病院におけるソーシャルメディア活用を詳細にレポートしているブログ『Found In Cache』によると、2011年10月の時点で1,229もの病院が何らかのソーシャルメディアのアカウントを有しており、フェイスブック・ページを運営している病院は1068、その他のツールはそれぞれツイッター(814)、ユーチューブ(575)、ブログ(149)という状況で、多くの病院が利用していて、圧倒的にフェイスブックの人気が高いことが分かります。

 目的としては一般的な「患者からのコメントに対して、病院職員が回答」、「病気に関する相談と病院職員からの情報提供」、「病気に関する情報提供(動画による解説)」、「職員採用情報の掲示」等の他、コミュニケーションの手段としてその適用範囲は増々広がりを見せているようです。

「センター・フォー・ソーシャル・メディア」を設立、スタッフ13名が従事

 メイヨー・クリニックが特徴的な点は、早い段階から積極的にソーシャルメディアを活用している点です。2007年末から2008年にかけてフェイスブック、ユーチューブ、ツイッターを次々にスタートさせ、病院としては異例の積極的な活用で評価が高まり、2010年には病院としては珍しい「センター・フォー・ソーシャル・メディア」の設立に至りました。立ち上げ時には6名程度だったのが今では13名ものスタッフを抱え、様々なツールを駆使して医師、患者さん、病院スタッフ達とのコミュニケーション活性化に取り組んでいます。