伊藤博敏「ニュースの深層」
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「1000億円なんてありえない!」"飛ばし仲間"が驚くオリンパス第三者委員会報告書の裏側に金融庁と特捜部「裁量行政」の思惑

2011年12月08日(木) 伊藤 博敏
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オリンパス第三者委員会の甲斐中辰夫委員長〔PHOTO〕gettyimages

「どこから出てきた数字で、損失が何に起因するものなのかわからないが、飛ばしを考え、実行に移す直前の99年に『960億円の損失』というのはあり得ない数字だ」

 こう率直な感想を漏らすのは、国内大手証券OBを中心とするオリンパス事件の"飛ばし仲間"である。

 オリンパスの損失隠しの実態を調べていた第三者委員会(甲斐中辰夫委員長)は、12月6日、調査報告書を発表した。それによると、社長以下トップが主導、99年3月期から「飛ばし」を実行、その時点で960億円だった損失を、17のファンドや外国銀行口座を利用、巧妙に隠ぺいしていた。

 報告書では、会社側が山田秀雄元副社長と森久志前副社長が担当となり、下山敏郎元社長、岸本正寿元社長、菊川剛前社長の3人は認識していたという。

 社外協力者としてその名が記されていたのが、アクシーズ・アメリカ、アクシーズ・ジャパン証券などアクシーズグループの中川昭夫、佐川肇の両氏と、グローバル・カンパニーを経営、オリンパスの300億円ファンドの運用者となっていた横尾宣政氏だった。

 このうち、中川、佐川両氏は、野村證券を早々に退社、生き馬の目を抜く外資の世界で腕を磨いており、オリンパスは米ペイン・ウェーバー証券時代からの顧客。ここには顧客の要望をなんでも満たす"凄腕"が集まっていたといい、同社がスイス系証券と合併するのを機に、中核メンバーが、97年、アクシーズグループを立ち上げた。

次ページ  当時を知る中川、佐川両氏の"…
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