田原総一朗×升永英俊 後編「『一人一票』に反対する最高裁判事を罷免することで本当の民主主義を実現しよう」

前編はこちらをご覧ください。

田原 じゃあさらにお聞きしたい。

 一票の格差をなくそうというと方法は二つありますね。つまり鳥取のような県の議員の数を減らすのか、あるいは東京や神奈川の議員の数を増やすのか、ということになる。これはどういうふうにお考えですか。

升永 一人一票にすればいいわけですから、それは減らしても増やしてもどちらでもいいと思います。

 ただ個人的意見を言えば、少なくすればいいと思う。例えば480人の衆議院を・・・。

田原 鳥取や島根のようなところの議員の数を減らすと?

升永 そうですね。でもそれだけじゃなく、衆議院だけで480人という議員の数も多すぎると思いますから、300人でも200人でもいいけど、それくらいまで議員数を少なくするべきだと思います。

田原 200人にしたら、山口、島根、鳥取、岡山、広島あたりを含めた地域でおそらく1~2人になりますね。

升永 それでいいじゃないですか。

「田舎ほど国会議員が必要」は正しいのか

田原 よく「田舎ほど国会議員が必要だ」と言われます。「東京や神奈川では道路を造るにしても地下鉄を造るにしても、商売・ビジネスになるのだから、そこにさほど国家のカネは要らない。田舎のほうは商売・ビジネスにならないから国家の公共事業が必要だ」と一般的に言われています。そこはどうですか。

升永 その話、僕は知りませんでした。

田原 これは常識ですよ。つまり東京や神奈川は税金をたくさん払いますが、返ってくるカネは最も少ないんですね。島根のような地方は払うカネよりももらうカネのほうが多いんです。

 それは田舎が道路や橋やダムを造らなきゃいけないからです。東京はそんなものを造るのは全部ビジネスで出来るから公共事業は要らない。そのために公共事業はだいたい田舎へ田舎へと出て行くんですよ。

 だから東京や神奈川から見ると、「俺たちは税金をいっぱい払っているのに返ってくるのはほとんどないよ」という不満はあります。

升永 そういう不満は正しいんじゃないですか。やっぱり税金を一人前に払わされるんだったら、言い分・発言力も一人前であるべきだし。

田原 たださっきから言うように、東京や神奈川はそんなものはビジネスで出来るんですよ。公共事業でやらなくたって。客がいっぱいいるから商売で出来ちゃう、と言われています。

升永 ただ政治は土建業だけじゃないですよね。安全保障があり教育があり福祉や医療がある。土建業だけじゃないですから。

 それを土建業だけの理由で、鳥取のために鳥取を1票にして、東京を0・23票、千葉を0・29票、北海道を0・21票・・・としていいのか。鳥取と同じように田舎の宗谷岬に住んでいる人まで0・21票なのか。理由が分からないですよね。

田原 なぜ北海道はこんなに一票の価値が少ないんですか。議員の数が少ないんですか。

升永 そういうことですね。人口が550万人以上いて、参議院議員の数は4人しかいない(鳥取県は人口約59万人で選挙区選出の参議院議員2名)。

田原 なるほど。

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