雑誌
特別企画 大アンケートで分かった
頭のいい人たちが見ている「テレビ番組」

 昔はあんなに夢中になっていたのに、いつしか見なくなっていたテレビ。どのチャンネルを回しても似たような番組ばかり。だが、頭のいい人たちは、ちゃんと面白い番組を見つけていたのだ。

『生存者は語る』に感銘

 テレビがつまらなくなった—そう言われて久しい昨今、面白い番組を探すのはとても難しい。テレビを見るとバカになると言う人もいる。では、頭のいい人たちは、どんなテレビ番組を見ているのだろうか。あるいは、まったく見ていないのか。それをさぐるべく今回、各界の知性派著名人にアンケートを実施した。結果から言えば、しっかり見ていた。それもあまり一般に視聴率が高いとは言えない番組ばかりを。

 早速、彼らが見ているテレビ番組を紹介していこう。まずよく見ている番組のジャンルとして筆頭に挙げられたのは、「ドキュメンタリー」である。

「やはりドキュメンタリーはNHKですね。とくにいま面白いのは『China Wow!』(BS1・月・14時~)という番組です」

 というのは元マイクロソフト社長の成毛眞氏だ。成毛氏は「週に10時間分以上録画している」という筋金入りのテレビ好き。その中でも最もオススメだというこの番組は、現代中国の姿を淡々と追うドキュメンタリーである。例えば11月21日放送の「世界最大の老人ホーム」という回では、北京郊外に完成した東京ドーム11個分の広さをもつ老人ホームが紹介される。

「中国をとりあげるドキュメンタリーというと、ビジネスに注目したものが多いのですが、この番組では井戸端会議の話題にのぼるような、身近なニュースを紹介しています。余計な解説がないため、かえって中国の異質性が浮かび上がってくる。たとえば『高騰するチベット犬』という回では、富裕層が希少種のチベット犬を1億円とか2億円で買っていく実態を取り上げていましたが、その人たちというのが、日本のその辺にいるオジさんのようで、とても富裕層に見えない。そういう中国社会にあるアンバランスさが面白くて毎週欠かさず見ています」

 一方、経済アナリスト・森永卓郎氏が「ぶっちぎりにおもしろい」というのが、『メーデー! 航空機事故の真実と真相』(CSナショナルジオグラフィックチャンネル、放送不定期)。世界中の航空機事故の公式記録と目撃証言から再現構成したドキュメンタリーである。実写映像を織りまぜながら事故の検証をして、事故原因を特定して終わる。

「事故調査委員会が多くの事故原因の可能性を一つ一つつぶしていく過程が良質な推理ドラマのようで、非常に面白いんです。事故原因も様々で、構造上の欠陥などのほかに、パイロットの頭がおかしくなっちゃった、なんてケースもある。先日はブリティッシュ・エアウェイズ38便の墜落事故の回を見たんですが、設計上のミスで、燃料が凍結してエンジンが停止してしまう。番組はもう60回以上やっていて、『こんなに飛行機って落ちているのか!』と驚かされます。御巣鷹山の事故を追究する回もあるそうなので、それが早く見たいですね」

 質と量を兼ね備える海外ドキュメンタリーにひかれる人は多い。フランス文学者の鹿島茂・明治大学国際日本学部教授はCSのアニマルプラネット・チャンネルのファンだ。

「先日見た『生存者は語る』という、野生動物の襲撃を受けて生還した人の証言を集めたドキュメンタリーはよかったですね。とくにカバの襲撃を受けてボートがひっくり返されて、川に放り出された探検隊のうち3人がカバに噛み殺されてしまう話は衝撃的。まるで映画の『ジョーズ』のようでした。あまり知られていませんが、カバはアフリカで最も危険と恐れられている凶暴な野生動物なんです」

 この他にも鹿島氏は『BS世界のドキュメンタリー』(BS1・月~木・24時~)のBBC制作のものを狙って見るという。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら