大阪市は24区から5区に削減ーー大阪ダブル選挙「橋下連合」の圧勝で行政も国政もこう変わる
「大阪都」「道州制」実現へのハードルを乗り越えよ

 大阪ダブル選挙で、橋下・松井の維新連合が、既成政党の連合に圧勝した。11月14日付け本コラムで書いたように、この選挙は「大阪都構想」の是非を問うていったが、つまりは地方自治について新しい枠組か従来の枠組かの争いだった。その本質は、既得権者のしがらみなく改革するか、地方公務員などの既得権者を守って改革をしないかだ。幸いにも、大阪府民・市民は賢明だった。しがらみない改革の道を選び、既得権者にノーをいった。

 結果は橋下維新の圧勝だったが、えげつない週刊誌の個人攻撃を「結構毛だらけ」と見事に逆手にとった橋下氏は別としても、松井氏は直前まで劣勢と伝えられていた。決定的になったのは、24日(木)に予定されていた平松・橋下両氏のテレビ討論を平松氏がドタキャンしたことだろう。

司会者が公平でないというのがキャンセルした理由といわれているが、そんなことは前からわかっていたことだろう。あえて不利な場合でもそれをアピールして、橋下氏を利用できる。政治家は、官僚の下書きに頼らず、瞬間の反射神経を要求されるが、平松氏はその才能がなかったということだろう。

まず焦点は水道事業の改革

 ノーを言い渡された既得権者は、民主、自民、公明、共産の既存政党、地方公務員やその関係者、関西電力などである。

 橋下氏が当選会見でいっていたように、まず、職員基本条例や教育基本条例をどうするかだ。もちろん今回の選挙の争点であったわけで、民主主義の観点からいえば府議会なども無視できないはずだ。

 すんなりいくかどうか、多少不安もあるが、小泉氏の郵政選挙の時、選挙がなかった参院議員も総選挙後、反対から賛成に回った人が多かった。もし議会に良識があれば、職員基本条例や教育基本条例は成立するだろう。

 校長を公募制とするなどの教育基本条例は、選挙前に「教育の政治的中立性」を侵すといわれたが、教育を文科官僚と教育委員会・教員集団の既得権者が専権領域としたいだけだ。本来の「中立性」は、教育内容が党派的な偏ったものになってはならないということで、政治が教育に口を出してはならないという意味ではない。

 また、職員基本条例は、渡辺喜美みんなの党代表がやろうとしていた国家公務員制度改革を地方で先にやろうとしているものだ。だからこそ、大阪の地方公務員が猛反対していた。しかし、民意はやはり公務員制度改革を望んでいたのである。

 橋下氏の「大阪都構想」の実現には、ハードルは数多くある。まず、「大阪都移行本部」が作られその中で、東京都の「都区協議会」にならって、大阪府と大阪市の「連絡協議会」が作られるはずだ。その中で、今の制度でもできることが行われるはずだ。

 その中で、具体的な焦点は水道事業だろう。橋下氏が大阪府知事になったとき、平松大阪市長と水道事業で話合いが行われた。そのとき、水道事業の二重行政が解消できていれば、今回のダブル選挙はなかったはずだ。それだけに水道事業改革について、橋下氏は是非ともやらなければいけない。

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