中国で最も有名な日本人が駒場で吠えた!
「日本人の海外留学はローリスク、ハイリターンだ!東大生よ、いまこそ世界へ出よ」

2011年11月28日(月) 田村 耕太郎

 次に海外の面白さを挙げた。

「ここにいる大学生の皆さんは気が付いたらバブル崩壊、デフレ突入の日本しか実感していないと思う。しかし、日本以外の世界、特に新興国はインフレ環境にある。人口、所得、株価、雇用、家賃、全てが右肩上がりの世界を経験してほしい。未来への期待こそが日本の生きる根源の大きな部分だと思う。未来への期待がある世界を見てきてほしい。そこでチャンスをつかもうと頑張る同世代と切磋琢磨してほしい。ものすごいパワーを皆さんが感じたら出せる力が倍増すると思う」

 東大生からの反論が“らしく”っておもしろかった。

 まず「留学のリスク・リターンがあわない」というもの。「留学はお金がかかる割に就活で評価されない。いや評価されないどころか時間的に就活の足かせになりかねない」というもの。

日本人の留学こそローリスクハイリターン!

私は「何を言っているの?!天下の東大生が情けないこと言わないでくれ。皆さんが学んでいるのは日本一の学校だよ。日本や日本人をリードをする役割があるんだ。個人の就活を最優先にするなんて情けない。日本をよくする、世界を変えることを目標にしてほしい。

 第一そんな会社に入っても将来のリスクが増すだけだ。世の中はものすごいスケールで変わっていく。皆さんは後60年、元気に働いて稼がないといけないのだ。60年のスパンでみたら、今の目先の就活に標準を合わせて学生生活を進めてしまうほど危険なことはない。

 人生は逆算だ。60年後がどうなっているかから逆算して準備しなきゃ!間違いなくグローバルな世界で世界中の同世代との競争や協働がさらに当たり前になると思う。今こそやるべきだ」

加藤氏も「今が一番リスク低いじゃないか?!円は強いし、日本人はどこへ行っても好かれているから、最強のパスポートを持っている。ビザも免除だったり、取りやすい。若いうちがリスクも低いんだよ」と熱弁。

私も続けて、「その通り。年を重ねるごとに失うものが増えてくる。結婚し子供ができたり、親が介護が必要となれば、簡単にリスク取れなくなる。身軽で失うものが少ない若いうちにチャレンジするのだ!人生は誰でもいつか失敗する。失敗からしか学べないし、失敗が人間を強くしてくれる。若い内に悔し涙を流しながら学んだ方がいい」と続けた。

そうすると別の東大生が「そうはいっても海外留学に関する情報がないし・・・」と反論してくる。

 加藤氏が叱りつけるように、こう熱く切り返した。
「日本で情報がない?何言っているんだ?中国なんて全然ないよ。政府が情報統制しているんだから。でも中国人は必死に情報集めている。接続できないサイトに危険を冒して裏口から接続したり、海外を自ら歩いたりして。ビザの問題で日本人に比して中国人は自由に海外に出歩けないのに。日本人は最強のパスポートを持っている。加えて今は最強の通貨も持っている。何をためらっているんだ!最も海外に行くのに恵まれているのが今の日本人じゃないか?」東大生は圧倒され黙り込む・・・




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田村 耕太郎

(たむら・こうたろう) 前参議院議員。エール大学上席研究員、ハーバード大学研究員などを経て、世界で最も多くのノーベル賞受賞者を輩出したシンクタンク「ランド研究所」で唯一の日本人研究員を務めた。
国立シンガポール大学公共政策大学院名誉顧問、新日本海新聞社取締役東京支社長。
1963年生まれ。早稲田大学卒業、慶応義塾大学大学院修了(MBA取得)。デューク大学ロースクール修了(法学修士)、エール大学大学院修了(経済学修士)、オックスフォード大学上級管理者養成プログラム修了、ハーバード大学ケネディスクール危機管理プログラム修了、スタンフォード大学ビジネススクールEコマースプログラム修了、東京大学EMP修了。
2002年から10年まで参議院議員を務めた間、内閣府大臣政務官(経済財政、金融、再チャレンジ担当)、参議院国土交通委員長などを歴任。
シンガポールの国父リー・クアンユー氏との親交を始め、欧米やインドの政治家、富豪、グローバル企業経営者たちに幅広い人脈を持つ。世界の政治、金融、研究の第一線で戦い続けてきた数少ない日本人の一人。
2014年8月、シンガポールにアジアの地政学リスクを分析するシンクタンク「日本戦略情報機構(JII)」を設立。また、国立シンガポール大学(NUS)リー・クワンユー公共政策大学院の兼任教授に就任し、日本の政府関係者やビジネスリーダーに向けたアジア地政学研修を同校教授陣とともに実施する。
著書に『君に、世界との戦い方を教えよう 「グローバルの覇者をめざす教育」の最前線から』などがある。