経済の死角

〝粉飾オリンパス〟を食い物にした「野村證券OBの大豪邸」

菊川前会長らは、損失隠しに迫った「第三者
委員会」の2年前の調査を闇に葬っていた

2011年11月25日(金)
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オリンパスで「飛ばし」の不正経理があったことを認めて退任した森久志前副社長(右)。中央は高山修一社長

 小石川後楽園とともに江戸の2大庭園と言われる東京・本駒込の六義園。そこから徒歩2~3分という好立地に、ひときわ目立つ邸宅が聳(そび)えている。2階建ての、奥行きが約40mもあろうかという大豪邸だ。大規模なセレブパーティでも開けそうなほどの巨大な屋上も備わるこの邸宅のガレージには、ベントレー、BMWといった高級車も鎮座する。

 登記簿謄本によると、敷地面積は約443平方メートル、建物面積は1階と2階を合わせて約450平方メートル。地元不動産業者は、「土地だけでも4億円はくだらない」という。いったいどのようにすれば、このような大豪邸を建てることが出来るのか—。それは家の持ち主の素性を知ると頷けるかもしれない。この家の主は、今、世間を騒がせているオリンパスの巨額損失隠し問題のキーマンと呼ばれる男なのである。

 この男の素顔を明かす前に、今回の問題をおさらいしておこう。海外や日本の事業会社の買収によって、1000億円以上もの損失の穴埋めを行ったとされるオリンパス。現在、同社が設置した第三者委員会による調査と平行して、東京地検特捜部と警視庁、証券取引等監視委員会(監視委)による合同調査が続けられている。全国紙社会部記者が解説する。

「オリンパスには、金融商品取引法の有価証券報告書の虚偽記載と同法の偽計取引の容疑が問われています。虚偽記載については、監視委は会社の刑事責任を問わず、課徴金などの行政処分に留める方針です。ただし、第三者委員会の報告書いかんでは上場廃止の可能性はありえます。一方、旧経営陣による企業買収については、同法の偽計取引の疑いで立件する方向で現在捜査が進められています」

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