磯山友幸「経済ニュースの裏側」

日本の金投資の「第一人者」豊島逸夫に聞く!金はまだまだ儲かりますか?

2011年11月23日(水) 磯山 友幸
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豊島逸夫氏

 欧州の債務危機でユーロが売られる一方で、米国でも財政悪化でドル価値の下落が止まらない。通貨の信頼が揺らいでいる中で、ひとり金(きん)価格が上昇している。リーマンショック直後1トロイオンス700ドルだった金価格は、今年9月には1900ドルに迫り、その後大きく調整したものの今も1700ドル前後で推移している。日本の金の第一人者で、金を通じたマクロ経済の視点や株式・債券市場などの分析に定評がある豊島逸夫・豊島事務所代表に聞いた。

--金は100年に一度の大相場だと仰っていますね。

豊島 株式が将来を楽観した場合に買う「楽観資産」、債券が将来を悲観して安全性を重視した場合に買う「悲観資産」だとすると、金は「先進国悲観・新興国楽観の資産」だと思います。今の世界を見ていると、先進国が債務問題を抱え、新興国は経済成長が続くという2つの状況は当分の間、変わりそうにありません。

--確かに、欧州での債務危機はギリシャからイタリア、スペインへと飛び火して収まる気配がありません。

豊島 欧州の債務危機は当分続くでしょう。私は早晩、それが米国に飛び火し、その後、日本にも波及するだろうと見ています。

--米国は危機を乗り切るためにドルの供給を続け、それが金価格高騰につながってきました。

豊島 金が上がっているのは通貨価値が下がっているだけだよ、と言っています。ドルをあれだけ刷れば、ドル価値が下がって、ドル建ての価格が上がるのは、半ば当たり前です。金にはコモディティ(商品)としての側面と、通貨としての側面があります。金は食べられるわけではないし、利用するといっても女性の宝飾品ぐらいです。金利も付きません。それなのに買われてきたのは、ひとえに通貨的側面が注目されてきたからです。

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