"平成の脱税王"と批判されている鳩山首相の贈与税逃れ疑惑が国会で連日追及される中、マスコミ各社が大物実業家の相続税法違反疑惑を追いかけている。
ターゲットは中内正氏(50歳)。ダイエー創業者の故・中内功氏の次男だ。福岡ダイエーホークスのオーナーをかつて務め、現在は財団法人中内育英会の理事長や、読売ジャイアンツのオーナー顧問の肩書を持っている。
事の発端は、所得税法違反の罪で2月3日、さいたま地検に起訴された、経営コンサルティング会社「セントラル総合研究所」社長・八木宏之被告(50歳)の脱税指南事件だった。
「中内氏は八木被告の顧客であり、地検と国税当局が内偵をしていました。実際、登記簿では、八木被告の住所は、中内氏が取締役を務める会社と同じだったんです」
とは疑惑を追う民放社会部記者。
「内偵を続けるうちに中内氏の相続税法違反の疑いが浮上し、昨年末、国税当局が強制調査に踏み切ったようです。中内氏は疑いを全面否定しているようですが」(同記者)
本誌が中内育英会に事実関係を聞くと、「そうした質問には答えられない」との回答があった。
そんな中、政府は2月5日、脱税の罰則強化を盛り込んだ税制改正案を国会に提出した。法案が通過すれば、脱税罪の最高刑が「5年以下の懲役、500万円以下の罰金」から「10年以下の懲役、1000万円以下の罰金」に引き上げられる。税理士で立正大学教授の浦野広明氏はこう怒る。
「鳩山首相の偽装献金問題で、首相が『知らなかった』と言う以上、母親からの12億円は法律上、贈与でなく、所得になる。昨年12月に約6億円の贈与税を納めたというが、所得税となれば延滞税、重加算税、罰金などを含めて最高で約15億円を支払わないといけない。その首相が、国民に脱税の罰則強化を強いるなんてとんでもない」
調査能力が低下したと言われる国税。中内氏の件も今後の行方が注目される。
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