東京・東海M8.0級大地震に備えよいつ来てもおかしくない

2011年04月29日(金) 週刊現代

週刊現代経済の死角

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 今回の本震で放出されたエネルギーというのがケタ違いに大きく、阪神大震災の約1000倍でした。その分、本震の影響が広範囲におよんだので、割れ残りも多く存在する。それがなくなるまで余震はずっと続くわけです」

 勝俣氏は少なくとも半年は余震に対する警戒が必要だと指摘するが、今後何年も続くという専門家もいる。東京大学地震研究所応用地震学研究室教授の纐纈一起氏だ。

「普通の規模の地震なら、余震は1~2ヵ月程度で済むと考えられていますが、今回はこれだけ巨大な地震が起きたのですから、最低でもあと数ヵ月、長ければ年単位で続く可能性もあります」

 ちなみに、1891年、M8・0を記録し、「日本史上最大の直下型地震」とされる濃尾地震の場合、発生から120年の歳月が経過したが、

「いまだに有感、無感(震度計には記録されるものの、人体には感じない地震)の、余震と思われるものが続いている」(京都大学大学院理学研究科教授の平原和朗氏)

 という。余震とは地震につきものの現象なので、相当長期にわたって起こりうると覚悟したほうがいい。

大きく歪んでいる日本列島

 その一方で、秋田県内陸北部(4月1日/M5・0)や茨城県南部(2日/M5・0)、福島県浜通り(11日/M7・0)や長野県北部(12日/M5・6)などのように、震源域から離れた地点では、誘発地震が頻繁に起こっている。

「本震が起こる前に比べて、宮城県石巻市の牡鹿半島が東南東に5・3m移動し、1・2m沈下するほど地殻は変動しました。まさに、日本列島全体を揺るがすような大きな歪みが生じたわけです。したがって、隣の断層や距離が離れている断層に影響が飛び火し、誘発地震が起こっても、けっして不思議ではありません」(京都大学防災研究所地震予知研究センター准教授の片尾浩氏)

 では、東京を含む首都圏に誘発地震が飛び火する可能性はあるのか。前出の平原氏に問うと、次のように答えた。

「たびたび地震が起きてエネルギーが発散されると、大きな地震は起きない---そんなこれまでの常識を、今後は変えなければいけません。過去に房総沖では1667年にM8・0クラスと思われる津波地震が起きているので、さすがにM9・0はないにしても、M8・0クラスならば可能性はあります。

 房総沖で起これば津波は銚子を含む房総半島のみならず、三浦半島にまで及ぶと思います」

 日本地震学会元会長で東北大学名誉教授の大竹政和氏も、房総沖での巨大な誘発地震の可能性を危惧している。

 東日本大震災の本震では、東北地方の陸側のプレート(北米プレート)に太平洋プレートが沈み込む境目で、断層の破壊(岩盤のズレ)が起きた。この断層破壊は、三陸沖から茨城沖までの南北500km・東西200kmにおよぶ(3ページの地図参照)。

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