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オリンパスは何がどのくらい悪いのか?
企業や株式の価値は一つの切っ掛けで大きく変わりうるもの

オリンパスの高山修一現社長〔PHOTO〕gettyimages

 はじめに申し上げるが、オリンパスは、ライブドアよりもかなり悪い。

 オリンパスが損失を隠す形で真実と異なる記載を行った金額は1千億円を超える。ライブドアの場合記載が不適当だとして指摘された金額は50億円と少しだった。また、ライブドアの場合、たった一期の決算が問題だったが、オリンパスの損失隠しは10年に及ぶ。

 加えて、ライブドアの場合、当時の社長だった堀江貴文氏に意図的な操作の認識があったがどうかは定かでないが、オリンパスは明らかに意図的に操作と隠蔽を行っていた。金額、期間、意図、の三点すべてで、オリンパスの方が明らか且つ大幅に悪い。関係責任者への処罰(端的にいって量刑)がどのようなものになるか注目される。

 さて、精密機器メーカーのオリンパスが、長年巨額の損失を隠していたことが明らかになった。本件は、同社の外国人社長であったマイケル・ウッドフォード氏が突如解任されるのと同時に、同社の過去の企業買収に関わる不自然な支出に関する告発を行ったことで表面化した。しかし、同社の経営陣は、疑いを持たれていた一連の取引に関して、当初は一貫してビジネス的な判断として妥当で適正なものだと主張してきた。

 ところが、11月8日、オリンパスの高山修一現社長は、同社が設立した第三者委員会による調査の結果として、一連の取引は、かつて同社の有価証券運用で生じた損失の穴埋めに関わるもので、同社が長年にわたって損失を隠していたことを明らかにした。

 高山社長本人は、本件について、「私は知らされていなかったので、これまで知らなかった」と述べており、今のところ、自らの引責辞任を否定している。

 事件はまだ十分解明されたとはいえないが、(1)2000年頃から長期間にわたって損失を隠していたこと、(2)隠していた損失の額は一時1300億円超にのぼったこと、(3)疑惑を持たれた企業買収関連の支出は主として損失の処理に使われたこと、(4)菊川前会長を含む何人かの役員・社員が本件について知っており一連の行動は意図的な操作であったこと、などは現段階で事実だとして問題ないだろう。