雑誌
橋下徹 大阪戦争「場外大乱闘」で敗退?
そんなに俺が嫌いか

「結局何が言いたいのか分からない!」25日、大阪のラジオ番組で平松氏との論戦に臨んだ橋下氏は、語気を荒らげて平松氏をこう批判した。橋下氏の行動・言動に、焦りの色がにじみ出はじめている。

「メディアがひどい」

渋い顔をすることが増えました〔PHOTO〕gettyimages

「オヤジはヤクザで刺青が入っていた」「従兄弟は12年前にバットで人を殴り、殺人未遂で刑務所に入っていた」「元々の名前はハシモトではなくハシシタだった」---。

 橋下徹氏が大阪府知事を辞任し、11月27日に行われる市長選に〝転身出馬〟することを決めると、堰を切ったように「橋下バッシング」が始まった。橋下氏の身辺に関する醜聞は雑誌メディアが中心となって報じているが、新聞各紙でも橋下氏の政策や態度について「底に流れる傲慢さ」「橋下氏は恐怖政治」などと、批判的な記事が急に目立つようになった。

 さらには、橋下氏の一挙手一投足を好意的に取り上げ、その人気を下支えしてきた関西のテレビ局まで、最近は橋下氏に対して冷やかな視線を向けるようになっている。大阪準キー局のニューススタッフが語る。

「橋下氏の市長選出馬案が出るまでは、関西のメディアと橋下氏との関係は非常に良好でしたが、10月に入ってから潮目が変わりましたね。朝日放送で夕方の新しいニュース番組が始まったんですが、コメンテーターとして橋下氏の政策や考え方に懐疑的な人が多く出演し、内容も『改革についてもう少し冷静に議論したほうがいいのでは』というスタンスで、決して好意的なものではありません。府知事選に出馬したときは、ほとんどのテレビメディアが橋下氏を応援しようという姿勢を見せていましたが、その関係は少しずつ冷めてきていますね」

「ついこの間までは、大阪に新しい風を吹かせる人気知事として持ち上げられていたのに、なんで急に叩かれなきゃいけないの?」---。橋下氏自身、こんな戸惑いを覚えているのではないだろうか。橋下氏率いる「大阪維新の会」の関係者は、酒の席で橋下氏がメディアに対してこうボヤいていた、と話す。

「『とにかくメディアがひどい。勉強不足でなにも分かっていない。大阪市改革は大学教授でも理解するのが難しいのに、彼らはただの印象論でこれもダメ、あれもダメと言っている。これじゃあマトモな議論ができない。いまの論調はこちらにとって大変不利だよ』と嘆いていましたね。ただ、『大阪維新の会』のメンバーのなかにも、橋下さんの後継者をめぐる人事に関してなにも聞かされなかったことについて、『ちょっとは相談してくれてもよかったのに』と不満の声を上げる人がいます」

橋下氏の攻めをひらりとかわす、元アナウンサーの平松現市長

 橋下氏は彼の掲げる政策や考え方に批判的な報道に対して、ツイッターを通じて個々に反論しているが、「あの番組の内容はひどい。改革の内容を全然理解していない」「○○放送の○○は勉強不足」と名指しでメディア関係者を批判する機会が多くなった。これも焦りと戸惑いの表れだろうが、名指しで批判されたことで現場の記者はさらに橋下批判を加速させるという負の連鎖に陥っている。

「傲慢」「独裁」という批判に対しては、橋下氏本人もそれを認識している。

〈選挙で選ばれた者、そして選ばれる者は、何もやらなければ決断力がない、実行力がないと批判され、実行すればもっと議論しろ、独裁だと批判される。どうせ批判されるなら、やって批判される方がいい〉

 10月31日に発売された『体制維新---大阪都』(橋下徹・堺屋太一共著、文春新書)で橋下氏はこう不満を漏らしている。が、彼の独裁的、攻撃的な姿勢はいまに始まったことではない。大阪府民もこれまでは橋下氏が府の職員らを責め立てる場面を喜んでみていたはずだ。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら