2011.11.14(Mon) 田原 総一朗

「不安に思う消費者が公民館や学校などで、その場で測定できる体制が必要だ」---田原総一朗・津田大介と福島で考える日本の農業 vol.2 

筆者プロフィール&コラム概要

vol.1はこちらをご覧ください。

津田: 農業経営者である藤田さんから、自腹で300万円もする検査機器を購入した仲間がいると聞きました。その話をされているときに、なぜそれを東電に言わなかったんだ、という意見も出ていたんですが、その方は東電に「こういうのを買うから出してくれ」と交渉するよりは、とにかく農業再開したいということですね。

藤田: そうです。何百ページにも及ぶ賠償の書類を、みなさんよくご覧になってると思うんですけども、レスポンスが・・・ちゃんと言ったことにすぐにしっかり反応してくださるんなら当然そうするんでしょうけど、あまりにも時間がかかりすぎる。やっぱり損害賠償につきましても、ものすごく複雑なかたちで請求を行わなければならないという。

 その窓口が今農協さんだったり、そういったところが中心になっているのですけれど、非常に専門的な煩雑な問題があり、かなりの方が泣き寝入りしているような状況にある。専門の法律家の方々であるとか、会計の方とか、そういった方々の御協力もいただきながらやっていかなければならない問題なのかな、と思っております。

津田: 三保さん、そういう行政のサポートの面などはいかがですか?

三保: はい、私も米を作り、リンゴを作り、野菜を作っている農家の一人なんです。そういう意味では農業のおかれている状況、農業者の気持ち、じゅうぶん承知をしております。またそういうなかで、農業を守りながらやっていくためには、特に今話に出ましたように、なかなか難しい課題を抱えてます。二本松市では、そういう面では、市として取り組みます。

 また、農業団体とも連携を取りながら進めていく。あと、先生の話にも出た「ゆうきの里東和」などの仲間と連携を取りながら進めています。もう気落ちしている段階ではないと。

八百屋やスーパーで計れるといい

田原: 高妻先生に聞きたいんですが、計測器が300万円する。これもっと安くならないんですか?

高妻: 現状で私が把握してる限りでは、いま一番安い機械が95万円。ある程度正確に測れるというもので。

津田: それは型番とかわかりますか?

高妻: えーとですね、テクノエーピーというひたちなか市の会社さんが最近開発して、それが95万円です。ただ精度が、低いところを測るのは苦しい、だけど暫定規制値の判断はできる、そういうレベルですね。精度がよいものだとやはり200万円くらいが下限値ですね。外国製品だと500万、600万です。精度よく一番測ろうとすると4000万、3000万くらいは。

田原: ほんとはね、八百屋さんなり、スーパーなりで、買うものはすべて測れたらいいんですよね。

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(たはら・そういちろう) 1934年、滋賀県生まれ。60年、早稲田大学卒業後、岩波映画製作所に入社。64年、東京12チャンネル(現テレビ東京)に開局とともに入社。77年にフリーに。テレビ朝日系『朝まで生テレビ!』『サンデープロジェクト』でテレビジャーナリズムの新しい地平を拓く。98年、戦後の放送ジャーナリスト1人を選ぶ城戸又一賞を受賞。現在、早稲田大学特命教授として大学院で講義をするほか、「大隈塾」塾頭も務める。『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系)、『激論!クロスファイア』(BS朝日)の司会をはじめ、テレビ・ラジオの出演多数。また、『日本の戦争』(小学館)、『塀の上を走れ 田原総一朗自伝』講談社)、『誰もが書かなかった日本の戦争』(ポプラ社)、『田原総一朗責任 編集 竹中先生、日本経済 次はどうなりますか?』(アスコム)など、多数の著書がある。
 


田原総一朗のニッポン大改革

政権交代はこの国に何をもたらすのか。日本は中国にGDPで抜かれ、そのまま二等国に成り下がってしまうのか。---ジャーナリストの田原総一朗氏が政界、経済界、学会などのキーマンたちに直撃、取材。日本が直面する問題を探り、その解決策への道を模索する。