経済の死角

「浦安は売買できず」湾岸マンションで続く液状化ショック

震災1ヵ月。首都圏のマンション発売戸数は10%
減に。豊洲、東雲など人気エリアはどうなったか

2011年04月22日(金) フライデー
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これは多少、補修作業が行われたものだろうか。マンホールの浮き具合は低めで50cm程度だった(浦安市内)〔PHOTO〕片野茂樹

「今回の震災で、首都圏のマンション市況が変化したことは間違いないですね。東京湾岸の物件は、ある意味、堅調ですが、液状化に見舞われた千葉の浦安エリアについては、新築・中古物件も含めてかなり厳しいようです」(不動産経済研究所取締役企画調査部長・福田秋生氏)

 東日本大震災から1ヵ月---。液状化現象によってライフラインが寸断されていた千葉県浦安市は、上下水道がようやく復旧し、市民生活が戻り始めた。

 首都圏の湾岸地帯を中心に起こった「液状化」現象については、本誌でも大々的に取り上げたが、それはあまりに衝撃的だった。液状化とは、埋め立て地や河川の近くなど、水分を多く含んだ地盤に強い揺れが加わり、地中の水分が一気に噴き出してしまう現象をいう。浦安市や江東区豊洲など各地で、道路から泥水が溢れ出し、マンホールが1m以上も持ち上がるなど被害が出た。

JR新浦安駅前の住宅街。電柱が傾き、3階建ての家にぶつかりそうになっていた。道路も隆起している

 4月11日、本誌は浦安市を再訪したが、浮いたままのマンホールや、傾いた電柱など、その爪痕は各所に残されていた。この湾岸エリアを中心として、首都圏のマンション販売状況に大きな変化が出始めたというのである。つまるところ、湾岸高層マンションの人気暴落だ。

 不動産経済研究所によると、今年2月の首都圏(1都3県)の新規マンション発売戸数は、前年同月比で約25%増の3468戸。2ヵ月ぶりの増加で、特に湾岸エリアを中心とする高級マンションが多かったようだ。ところが、大震災が起こった3月は一転して減少となり、少なくとも10%減という。

 価格にも変化は出始めているようだ。「榊マンション市場研究所」の榊淳司氏がこう解説する。

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