町田徹「ニュースの深層」
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経済音痴の復興会議には任せられない
「善意の節電」に潜む落とし穴

首都圏の経済成長は10%減速との見方も

2011年04月19日(火) 町田 徹
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東日本大震災に伴う電力不足を、国民や企業の驚異的な節電努力によって、乗り越えることができた。〔PHOTO〕gettyimages

 まずは、素直に喜ぼう。壊滅的な被害をもたらした東日本大震災に伴う電力不足を、国民や企業の驚異的な節電努力によって、曲がりなりにも乗り越えることができたのは幸いだった。首都圏では暖かい日が続き、暖房による電力のひっ迫の思い悩むことなく暮らせる季節がめぐってきた。

 しかし、喜んでばかりはいられない。この節電には、「経済の大幅減速」というリスクが潜んでいるからだ。独自の取材の結果、東京電力のユーザーが震災から1ヵ月の間に1日当たり500万キロワット前後という驚異的な節電を果たした事実と、それに伴って日本の成長率が3%以上も減速した可能性が浮き彫りになってきたのである。

 折しも先週末、日本は、ワシントンで開かれた「主要20カ国(G20)財務大臣・中央銀行総裁蔵相・中央銀行総裁会議」の場で、「世界経済のリスク」との嬉しくないレッテルを貼られてしまった。

 ところが、菅直人政権が鳴り物入りで設置した「東日本復興構想会議」は、第1回会合で、いきなり「震災復興税」の創設を最優先課題のひとつに掲げて、財政偏重・増税ありきの復旧・復興策を推し進める方針を打ち出した。愚策としか言いようがない、まるで、衰弱した病人に、体力が必要な外科手術を強行し、患者の命を奪うような話なのだ。菅政権には、菅政権が「日本経済のリスク」になっている事実の自覚が求められている。

電力消費が12%減少した裏側で

「皆さん、なんと協力的なのでしょうか。救われました」---。

 目を皿にして日々の電力需給をモニターしてきた、ある電力関係者は、筆者の取材に対し、開口一番、こう漏らした。

 言葉の背景にあるのは、被災直後の週末に計画停電突入をアナウンスした途端、翌週の初めから東京電力管内の1都8県の電力消費が見る見る下がり出したことだ。花冷えの暖房需要がピークに達すれば大停電を誘発しかねないとの懸念を他所に、電力消費は、前年の同時期を500万キロワット、率にして12%前後も下回る日が続いた、と、この関係者は、未公表の電力消費の詳細を明かしたのだ。

次ページ  そして、「ありがたいことだ。…
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