雑誌
テレビをやめれば、原発1基分節電できます!
「必要がないのに流すのはやめよう」「無駄な番組はひかえよう」みんなでやれば、大きな力に。

 公共CMは「節電しろ」と説教するけれど、実はテレビ自体をやめるのが最大の節電だ。ラジオの方が楽しいし、情報も得られる。余計なエネルギー消費の削減こそ、日本に「本当に必要なもの」では。

視聴者に説教する前に

 テレビをやめよう---。そんな声が今、じわじわと広がっている。その背景にあるのは当然、大震災と福島第一原発の事故による絶望的な電力不足だ。

 東京電力の管内で、真夏のピーク時の電力需要は約6000万kW。それに対し、供給できるのは約4650万kWが限界とされている。必要な量の20%以上が足りない計算になる。

 政府はそれに対し、使用電力500kW以上の大口需要者である企業に「電力使用制限令」を発動する準備を進めている。これは前年比25%分の電力使用を禁じ、違反した場合は罰金を科すという強制措置である。しかし、

「電力は、家庭で使われる分が全体の約40%になります。企業の分を制限するだけではとても十分とは言えません。家庭でも厳しく節電しなければ、大規模な計画停電を行わざるをえず、そうなれば真夏の酷暑をクーラーなしで過ごす羽目になります」(経済ジャーナリスト・松崎隆司氏)という。

 もう一つ、人々のテレビへの拒絶感を増している大きな要因がある。それは、耳にタコができるほど流れてくるACジャパン(旧公共広告機構)の提言CM。

 SMAPやトータス松本が「日本の力を、信じてる」と言うCMをはじめ、タレントたちが「被災地の人が本当に必要なものは何か考えよう」「無駄な通話やメールはひかえよう」「必要がないのに買うのはやめよう」「使っていない電化製品はコンセントから抜いておこう」などと書かれたボードを持ち、視聴者に語りかける。「みんなでやれば、大きな力に」というスローガンも頻繁に出る。

 これらを毎日、何十回と見させられて、心底うんざりしているという人が多い。そんなに無駄を省けと言うのなら、アンタたちが出ているテレビをまずやめるよ---という気分が広がっているわけだ。

 コラムニストの天野祐吉氏が言う。

「CMに説教なんかされたくありませんよ。CMとは本来、『この商品やサービスであなたの生活がこう豊かになります』という提案にユーモアの衣を着せて、明るい生活に目を向けさせるもの。それが突然、『必要ないものは買わないように』となると、『昨日までお前は何を言っていたんだ』と言いたくなります」

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