雑誌
この被曝があと1年続いても安全と言えるのか
水と空気と土がやられて、
海と川、魚と野菜が汚された
汚染水が漏れ出た2号機取水口付近の亀裂(東京電力提供)

 都の水質検査には放射性物質「不検出」のカラクリがあった!

 フクシマ発の放射能汚染は空から、海から軽々と国境を越えていく。諸外国の怒り、日本の焦りを嘲笑うかのように汚染物質を吐き出し続ける原子炉。もはやこの世界に安全な場所など、ないのだろうか。

「50km圏内は避難すべきだ」

 連続する「想定外」の事態。後手後手に回る対応。そして、暴走する原発に立ち向かうのは、十分な装備もない「決死隊」。竹槍で戦闘機を倒そうとするような行為を英雄視し、美談に仕立てるメディアは、大本営発表を垂れ流し続けた歴史を繰り返している。その背後には無為無策で、自らは戦場に赴くことさえなかった指揮官たちがいる。ただ、かの大戦とは決定的に異なることがある。まったく目に見えない放射能という敵は、人類が自ら作り出した化け物なのだ---。

 連日のようにアメリカのニュース専門チャンネルCNNに登場して、福島第一原発の状況や放射能汚染の実態について解説している原発エンジニアのアーノルド・ガンダーセン氏。スリーマイル島原発事故の復旧を手掛けた経験もある同氏の警告は衝撃的だ。

「フクシマから漏れ出した放射性ヨウ素131は、カリフォルニアまで飛んできています。カリフォルニア大学バークレー校の調査でそれがはっきりしました。地上に落ちたヨウ素131は濃度が低くても、それが牧草に吸収され、さらにその牧草を牛が食べ・・・というルートで牛乳に濃縮されて検出されたのです。カリフォルニアではしばらく牛乳を飲まないほうがいいでしょう。アメリカにまで放射性物質が飛んできている以上、中国や韓国に飛んでいる可能性は十分にあります。

 私は前から、日本政府が避難圏を拡大するように言い続けていますが、残念ながらいまだに聞き入れられない。しかし、政府はいま起きていることを正直に認めて、少なくとも原発から50km圏内の人はすべて避難させたほうがいいと思います。今、現地の風は主に海の方向に流れていますが、この風が内陸に向かえば、とても深刻な汚染が起きてしまうと心配しています」