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大研究シリーズ著名人10人が明かす死ぬ気、まんまん!
------さあ来い、死神! 死ぬことが怖くなくなる方法、教えます

 万人に訪れる忌むべき出来事も、見方を変えれば興味津々のイベントになる。死をいかに受け入れ、楽しむか。最期の日に向けて、心と身体の準備をどう進めればいいのか。人生の達人たちが教える。

先に逝った両親に会える

 どんなに金持ちでも、どんなに健康でも、「死」から逃れることはできない。そして、死んでしまったらどうなるのか、誰にもわからない。だから、多くの人が「死への恐怖」を抱く。

 しかし、絶対に避けられないことであれば、前向きに、いっそ楽しむような気持ちで待った方がいい。簡単ではないが、心の持ち方次第では、死をポジティブに受け入れることは十分に可能だ。たとえば、医師として多くのがん患者などの治療に当たってきた帯津良一氏(帯津三敬病院名誉院長・75歳)は言う。

「死ぬことに対し、未知なるものに出会う楽しみのような気持ちを持っています。死んでどうなるかは考えてわかることではありませんが、私は死後の世界はあると思う。そこへ行くと、先に逝った両親や友人と再会できる世界・・・・・・。

 そう考えると、死については、初めてスペースシャトルで宇宙へ飛び出すときのような、少しの不安と大きな期待を感じますね」

 帯津氏はいつも、自分の人生のラストシーンをいくつか思い描いているという。その一つは、かつて勤務した東大病院や都立駒込病院が近い谷中(東京都台東区)の居酒屋の軒先で死ぬシーン。戸を開けて店に入ろうとした帯津氏が急に引っ繰り返り、そのまま逝ってしまう、という設定だ。

 また、病院の廊下を歩いていて心臓発作で倒れ、傍の看護師に抱き留められて、その胸に顔をうずめたまま他界する、というシーンも考えているという。ウィスキーを飲みながらそんな空想をすることが帯津氏は楽しくてたまらず、患者にも勧めている。

鳩山邦夫氏

「いつも『今日こそが人生最後の日だ』と考えていると、生きることにも死ぬことにも一種のときめきを感じるものです。私は毎日、晩酌をするんですが、その際も『これが最後の酒だ』『これが最後の湯豆腐だ』と思いながら飲んでいる。すると、『長く生きたんだからもう死を受け入れてもいい。この世でやり残したことは向こうでやろう』という気持ちになってきます」

 やはり毎日酒を楽しみつつ、落ち着いて死を見つめることができる心境に至ったというのは、衆院議員の鳩山邦夫氏(元総務相・63歳)も同じ。外での会合でも自宅でも、毎晩日本酒で3~4合、焼酎だと2合くらいを飲む。毎朝1時間ほど散歩をしたり、食事で油物を減らしたりした他は、さほど生活習慣に神経質になってはいないという。