天才・前原君の登場です
小沢は古い。これからは
「親前原」か「反前原」なんだぜ

ボクが一番うまく外交ができるんだ!PHOTO:Getty Images

「いやあ最近、前原(誠司・民主党政調会長)さんの鼻息が荒いですよね。そんな彼を見て、議員たちは『さすが次期総理』と頼もしく思う人間と、『あいつは危なくてついていけない』と思っている人間の二つに分かれています。つまり『親前原』と『反前原』です」(民主党中堅代議士)

 野田佳彦首相が、ぬらりぬらりと捉えどころのない政治を続ける一方、その反対に、やけに尖っている男がいる。"天才・前原"だ。

 前原氏は党内きっての政策通。党代表経験者の上、これまで国交相や外相を歴任し、現在は党内で政策調整を一手に引き受ける政調会長の要職にある。

 財政を含めた内政、外交、防衛と、得意とする分野は幅広い。野田政権発足直後には、「政策はオレがすべて決める」と周囲に豪語し、党代表の首相や輿石東幹事長を差し置き、事実上、自分こそが民主党の指導者であると胸を張ったほど。

「小沢か否か、という対立構図の代わりに、"次"を見越して前原さんとどう距離を取るのかという問題が出てきた。いまのうちに擦り寄れば、1年後には大臣かもしれない。みんな野田政権は"繋ぎ"という認識ですから。しかしその一方で、あまりにスタンドプレーが多い前原さんに、厳しい目も注がれ始めている」(別の中堅代議士)

 前原氏は最近、記者団とのオフレコ懇談では、

「党内が対立するようなことを言ってはいけない」

「議論はいいけど、感情的になってはいけない」

 などと繰り返している。ところが、実際には党内対立をもっとも煽っているのは、他ならぬ前原氏だ。

 首相に先駆け、10月9~11日に韓国を訪問した前原氏は、同国の外交通商相との会談で、いきなり従軍慰安婦の賠償問題について「人道的観点から何らかを考える余地がないか議論したい」と語り、大いに物議を醸した。慰安婦問題に対する国の姿勢は「解決済み」。個人的見解はどうあれ、国策を勝手に覆すかのような暴走発言に、藤村修官房長官が即座に、「今までの方針と変わりはない」と否定するハメになった。