知事選、道府県議会選挙で民主党に鉄槌を下した有権者の怒り
後手後手にまわる震災対応に被災者は大迷惑
福島第一原発〔PHOTO〕gettyimages

 4月10日、知事選挙、道府県議会選挙が行われた。結果は、民主党にとって厳しいものとなった。それは、政権交代以来の1年半にわたる民主党政権の迷走ぶりと、今回の東北大震災への対応のまずさに対して、有権者が鉄槌を下したからである。

 先週、福島県の小野町と田村市を視察した。福島第一原発事故によって避難を余儀なくされている地域の実情を調べるためである。この地域は、地震、津波に加えて、原発事故という大問題をかかえている。この事故がいつ収束するのか、その見通しが立たないことが、人々を苛立たせている。

 原発事故がなければ、すぐに復興にとりかかることができるのに、それもできないし、家屋が地震や津波で損害を受けていなくても、立ち入り禁止なので、必要なものを取りに帰ることも許されない。無人地帯となっているので、空き巣や放火なども発生しているという。

民間の善意にすがっている状態

 農家もたいへんだ。出荷停止になったり、安全なのに風評被害で買ってもらえなかったりという状態である。土壌検査で放射性物質が許容量以上含まれていると、作付けができない。たとえば、葉たばこは、福島県全域で今年は植えないことになった。

 畜産農家も悲惨である。原乳が出荷できない。しかし、毎日搾乳してやらねばならない。えさ代もかかる。飼料会社も現金取引を要求するので、カネがなければ牛を餓死させる羽目になる。

 交付金や補助金を前倒しで渡すくらいの迅速な対応が、政治決断でなされるべきである。義援金すら被災者の手元に届かないというのだから、その反応の鈍さには怒りすら覚える。

 原発から30km以内にある知的障害者の施設が田村市に避難してきていたが、幸い千葉県の鴨川青年の家に250人を3班に分けて集団移動させることが決まり、私が訪ねた日が第一班の出発日であった。受け入れ側では2年間は滞在可能ということであるが、できればやはり福島県のどこかに施設を早急に作ってあげたいと思う。

 民間の善意はありがたいが、本来は政府が行うべきことが、菅内閣の怠慢で前に進んでないことを忘れてはならない。また迅速さに欠けることが多すぎる。民主党は、政府とは何なのかということがよく分かっていないらしい。要するに仕事をしていないということである。

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