統一地方選惨敗、岡田幹事長退任でゴールデンウィーク後に憲政史上初「大連立」誕生の可能性
谷垣総裁の総理経験者巡りは目眩まし
〔PHOTO〕gettyimages

 ここに来て、自民党内の「大連立」期待感が急速に萎んだかに見える。3月末から新年度を迎えた当初、同党内ベテラン国会議員を中心に盛り上がった「大連立」待望論は、本当に終息に向かったのか。それとも、5月の大型連休前後に再燃するのか。

 党内にも賛否両論があった谷垣禎一総裁の首相経験者歴訪は、以下の通り。3月30日に森喜朗、安倍晋三両元首相、同31日には福田康夫、麻生太郎両元首相、4月4日が中曽根康弘元首相、同5日は小泉純一郎、海部俊樹両元首相と会談、「大連立」の是非について各人から意見を聴取した。

 そして谷垣総裁が下した決断は「政策の刷り合わせもないところでの連立はあり得ない。野党として震災対応の協力をする」(5日の記者会見)というものだった。

中曽根大勲位も容認する「期限付きの大連立論」

 首相経験者の中でも「大連立」に対する賛否には温度差がある。復旧・復興に全面協力すべきだとする森氏は積極派、そして期限を切って協力すべきだと言う安倍氏が条件付賛成派。健全な野党であるべきだと主張する小泉氏は反対派、そして菅直人首相に疑念を持つ海部氏も消極的。注目すべきは、大勲位・中曽根氏である。

 中曽根氏は、谷垣氏との会談をオープンにしたうえで、首相経験者の意見を取りまとめる形で次のように語っている。「災害立法が終われば(大連立は)終わったと考えていい」---。これは、いったい何を意味するのか。

 一言でいえば、「期限付きの大連立」論である。

 安倍氏も「一定期間後の衆院解散・総選挙を条件とすべきだ」と言っているように、東日本太平洋沿岸の被災地の復旧に一応のメドが付くと見られる来年5~6月に衆院選を実施する、即ち「話し合い解散」の約束が得られるならば容認するというものだ。中曽根氏の言う「災害立法が終われば終わったと考えていい」とは、被災地復旧のメドが付くまでの「期限付き大連立」を受け入れるということに他ならない。

 では、なぜ谷垣総裁は連立交渉を打ち切ったのか。

  答えは一つ、民主党の岡田克也幹事長の存在である。原理原則主義者で知られる同氏は、「止め男」の異名を取る。菅首相から野党との交渉を一任された岡田氏は、特に自民党内で評判が宜しくないない。

 カウンターパートである石原伸晃幹事長との意思疎通もスムーズでなく、石原氏をして「民主党には人がいない。話ができるのは仙ちゃん(仙谷由人代表代行・官房副長官)だけだ」と言わせるほどである

 要は、「大連立」交渉という大(難)事業について岡田氏相手だと腹を割って話し合いができないというのだ。この種の交渉事には、駆け引き・腹芸も必要だし、そして胆力が求められる。そうしたものが、岡田幹事長にはないというのである。

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