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緊急特集 ヨーロッパ発"世界大恐慌"の可能性高まる世界経済"第2のリーマンショック"
「株・国債・投信・外貨預金」
史上最悪のクラッシュに備えよ

 陰の総理・仙谷はオフレコで言った。「この数ヵ月で1ドル=100円台に暴落することもあるから気をつけろと、金融庁の幹部に言っておいた。メガバンクが2、3行潰れるかも知れんぞ!」

「何が起きるか? 戦争だよ」

「ヨーロッパがはじければ、アメリカに火の粉が飛ぶ。アメリカがダメになれば次は中国だ。いまは1930年代に似ているな。何が起きるか?戦争だよ」

「金融庁の官僚に、『数ヵ月で1ドル=100円台に暴落することもあるから気をつけろ』って言っておいた。役人は『まさか』って言ってたけど、『お前らは甘い』って言ってやったよ。メガバンクが2、3行潰れるかも知れんぞ!」

 民主党の仙谷由人政調会長代行はオフレコで、世界経済の先行きについてこう言った。陰の総理が放った恐るべき予言。これが現実となるかのように、ギリシャの財政問題を契機に広まる欧州経済危機は、日に日に深刻さを増している。

 10月に入るとついにフランス・ベルギー系銀行のデクシアが破綻、「第2のリーマンショックが幕を開ける」と世界中が震え上がった。デクシアは資産規模が欧州銀行の中でトップ20に入る大手行。ギリシャという小国の問題が、巨大金融機関が潰れる金融危機に発展し、欧州危機は第2ステージの危険水域に入った。

「ギリシャだけでなく、ポルトガル、スペイン、イタリアといった南欧諸国の国債が市場から危険視され始めた。これを大量に保有する欧銀の株が売り浴びせられ、安値に落ち込んでいる。欧銀はズルズルと危機の底へ突き落とされる、歯止めがきかない隘路に入り込んだ。デクシアより危険だと思われていた銀行はたくさんあり、いつ倒れてもおかしくない。今回の破綻劇はほんの序章に過ぎない」(欧州政府関係者)

 EUでは銀行破綻を回避するため、銀行の安全性を調べるストレステストを実施。今年7月に8行が不合格とされていた一方で、デクシアは合格の太鼓判を受けていた。合格行でも破綻する---となれば他行はもっと危ないのではとマーケットは疑念を深めている。そしてヘッジファンドなどの投機筋は「第2のデクシア」探しをスタート、すでにいくつもの会社が名指しされ始めているのだ。

 これまで「ユーロ」という幻想で覆い隠されていた欧州経済の実態は相当に傷んでいる。最たるものがユーロ危機の発端を作ったギリシャにほかならない。その惨状を見てみよう---。

 ギリシャ・アテネ空港を降りると、異様な光景が目に入ってくる。

 空港近くに立ち並ぶのは大豪邸ばかり。空港から中心街に移動すれば、走っているのはベンツ、BMWなどの高級車が目立つ。財政破綻寸前の国で、どうしてこんなリッチな生活が可能なのか。

 理由は簡単。ギリシャでは税金を納めない〝脱税者〟がとてつもなく多いからだ。政府は厳しく取り締まる方針を打ち出しているが、「税務署や税関の職員もストをやっている」(在ギリシャの日本人駐在員)。集める側も払う側も〝機能不全〟に陥っている。

 アテネ市内に入ると、別の〝活況〟が見られる。

 議会や財務省は抗議行動をしている人たちで賑わい、中にはテントを張って泊まり込んでいる者もいる。財政緊縮策の煽りを受ける公務員労組が主導、年金カットに反対する年金受給者らも加わって、デモやストが頻発している。

 公共交通機関の従業員、タクシー業界を規制緩和する法案に反対しているドライバーによるストも発生、おかげで交通はマヒ。EUとIMF(国際通貨基金)の調査団が財政再建の進捗具合を見極めるためにアテネ入りした際は、協議会場である財務省を公務員労組が封鎖する暴挙もあった。

 さらに「デモやストライキの動きがぱたりと止まった時があったが、それは7月の夏休みのシーズンだった。休みはきっちりとってバカンスに出かけ、休みが終われば再びストを始める」(同前)という。ろくに働きもしないのに国民は税を納めることを拒否、さらにデモやストで〝利権〟を守ろうと必死になっているということ。こんな国がもつはずがない。

 実は、ヨーロッパにはギリシャと同じような国がたくさんある。

 たとえばスペイン。目下、若年層の失業率が50%近い大不況にある。失業者は当然のように税金をほとんど納めない一方、失業保険の支払いが増えるので財政は逼迫。すでにカハと呼ばれる貯蓄銀行が経営破綻した上、公的管理下に置かれる地域金融機関も出ている。

「スペインはセスナ機しか離発着しないような空港周辺の土地を開発するなど不動産バブルが沸騰。すでにバブルは崩壊したが、後始末ができていない。不動産の担保価値が下がり続け、銀行の不良債権がいまも膨らみ続けている」(経済評論家の山崎元氏)

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