毎日フォーラム~毎日新聞社

戦後最大の「国難」 東日本大震災
国、自治体、地域、NPO、総力で立ち向かう

「復興庁」創設を検討 急がれる自治体機能復活

2011年04月11日(月) 毎日フォーラム
毎日フォーラム
upperline
堤防を超えて海浜のまちを襲った大津波=岩手県宮古市閉伊川河口付近で3月11日午後3時21分

戦後最大の「国難」 東日本大震災
空前の巨大津波 原発災害の恐怖・・・
国、自治体、地域、NPO、総力で立ち向かう

 3月11日に発生した東日本大震災は、世界最大級のマグニチュード9・0の大地震と巨大津波が東北から関東地方の太平洋地域に甚大な被害をもたらし、東京電力福島第1原子力発電所にも損傷を与え、原発災害を引き起こした。日本の政治と経済は発生の瞬間から一変。政府や自治体ばかりでなく地域住民、NPO、世界からの支援も含め「未曽有の国難」(菅直人首相)に総力で立ち向かわなければならない事態が続いている。

◆ ◆ ◆

 政府は11日の大震災発生直後に「緊急災害対策本部」(本部長・菅首相)、17日に「被災者生活支援特別対策本部」(本部長・松本龍防災担当相)、22日に「被災者生活支援各府省連絡会議」(議長・松本防災相)を設置し、政府中枢の体制を作った。

 府省連絡会議は、震災の情報を各府省で共有・一元化して被災地ニーズに的確に応えていくために官僚組織をフルに活用する狙いがある。事務次官クラスが出席し迅速な意思決定と実施を図る。被災地の本格的な復旧と復興のために司令塔を担う「復興庁」を創設することも検討が始まった。

 今回の震災は、大地震とそれに伴う巨大な津波による被害に加えて、原発が被災し原子炉溶融と大量の放射性物質の漏出という事態に至った。このため、菅首相の指示で自衛隊が総員(22万9000人)の半数近い10万人態勢の災害出動を行い、救出や救援、物資輸送などにあたった。原発災害への対処には、自衛隊と東京消防庁をはじめ全国の消防組織、警察組織が総力を挙げている。

 被災地が東北地方から関東地方に至る広域に及んだのも今回の震災の特徴だ。市役所や町役場なども被災し、町長が死亡した岩手県大槌町をはじめ職員が犠牲になった自治体も多く行政機能に重大が支障を来している。直前に控えた首長・議員選が行える状態にないため、岩手、宮城、福島の3県59市町村(70選挙)のうち3県48市町村(58選挙)で選挙を当面延期されることになった。

 被災地支援の現場の中核機能を担う自治体機能の回復が急務で、総務省や都道府県の含めた行政職員の長期的な応援体制が重要になる。

津波で崩された原発「安全神話」

 東日本大震災で発生した巨大津波が、何重もの障壁で放射能を閉じ込めるという設計思想を持った日本の原子力発電所の「安全神話」を覆した。日本の基幹エネルギーである電力を直撃した。

次ページ  福島第1原発では、炉心過熱と…
1 2 3 4 5 6 7 次へ

このエントリーをはてなブックマークに追加 RSS
関連記事

最新号のご紹介

underline
アクセスランキング
1時間
24時間
トレンドウォッチ
編集部お薦め記事