経済の死角

国民を敵に回した
みずほ銀行システム障害
「人為ミス」の真相

2011年04月07日(木) 週刊現代
週刊現代
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「毎日終電近くまで残業して苦情対応に明け暮れています。『お前のところとの取引は、もう止める』と怒鳴るお客さんもいますね」(みずほ銀行若手社員)

 東日本大震災と原発パニックの渦中、またしてもみずほ銀行が大規模なシステムトラブルを引き起こした。

 3月15日午前、複数の口座でシステム障害が発生していると発表。38万件、4900億円もの振り込みが滞り、18日から21日までATMを全停止する事態に陥った。22日になってATMを再稼働させたが、未処理の振り込み件数は116万件、8300億円にも及び、二重振り込みなどのミスも多発して大混乱を来した。

「西堀利(にしぼり・さとる)頭取は18日の会見で『口座のデータ容量を少なく設定していた人為的なミス』と発言しましたが、なぜ特定の口座にデータが集中したのか、どういうミスがあったのかは説明しなかった。奇妙なのは、その後もみずほは『調査中』というばかりで、正確な障害の原因を発表しないんです」(全国紙経済部記者)

 そのために、社内には様々な憶測が飛び、「システム補修の担当者が、原発事故を恐れて休暇をとっていた」というウワサまで流れた。

「はっきりした理由を言えないのは、せっかく振り込んだ義援金を被災地に届けていない、という批判を恐れたからです。

 ダウンしたのは本店、兜町支店、東京中央支店と、東日本大震災の義援金の受付口座があった店舗ばかり。これらの支店で震災後、義援金の振り込みが一斉に特定の口座に集中するのを、予期していなかった。そのためにシステムが一時的にパンクしたんです」(みずほ銀行関係者)

 実際、みずほ銀行の東京中央支店では、フジテレビ系ネットの義援金窓口「フジネットワーク募金」の振り込み口座を開設していたが、口座がダウンしたため20日からは募金箱のみの受け付けになっている。

 みずほフィナンシャルグループ広報室は本誌の取材に対し、「(システム障害の)原因については、現在調査中です。システムの復旧には、みずほ情報総研と連携して、要員面等も含め、ご協力いただきました」と答える。

 みずほは'02年の統合時にも大規模なシステム障害を起こし、社会的批判を浴びたが、「真相」を明らかにしなければ、また同じ轍を踏むことになる。
 

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